(承前)
スタート直前は、ちょっとした混乱があった。
ゼッケンには申告タイム別にアルファベットがふられていたので、ブロック分けされてるのかと思いきや、全くそんなことはなく、皆適当に並んでいる感じだった。
僕は、Bゼッケンの人が集まっている場所に並んだが、周りには、CやDゼッケンの人も所々に混じっていた。さらに凄いことには、レース直前10分前になって、いきなり、真横から!大量のランナーが流れ込んできて、大きく集団が押された。危うく転びそうになった人もいるほどだ。
どうやら、遅れて集合したランナーたちを、横から流入させているらしい。こんな大会は初めてだったので、ちょっと驚いた。
普通なら険悪なムードになってもおかしくないところだったのだけれど、皆、こういった運営に慣れているのかそれほど大きな問題にはなっていなかった。この辺のアバウトさがアメリカ流なのだろう。
そして、そのアメリカンな雰囲気は、スタート以降も実感しまくりだった。
レース中の情景。
基地内、特に滑走路の中を走るのは、とにかく気持ちよかった。飛行機の姿が殆ど見えなかったのはちょっと残念だったけれど、それでも爽快だった。
コースも全般的に平坦で走りやすく、おかげで僕は、ハーフ自己ベストの1時間34分台で走ることができた。最高だ。
ゴールラインを超えた後も、アメリカンな雰囲気は続く。
カメラを向けたらキュートな笑顔を見せてくれた。可愛い。右のお嬢さんは拗ねているようだけれど(^^;
水道も米軍仕様(?)になっていて面白かった。
参加賞のトレーナーを受け取る。
僕はSサイズを受領。いつもはMサイズなのだけれど、アメリカン仕様なので、ひとつ下を選ぶのが基本だ。
そして。着替えに行こうと思っていたのだけれど、傍目に長い行列を見かけたので、着替える時間も惜しいと思い、すぐさま僕はその列に並んだ。
ハンバーガーショップの行列だ。
折角横田基地に来たのだから、これを食べずに帰るわけにはいかない。僕は、本場のハンバーガーを味わおうと胸が躍ったのだけれど…。ちょっと行列の長さを甘く見ていた気がする。
30分経過。
ようやく看板がはっきりと目視できるようにはなってきたが、まだまだ遠い。しかも日陰で寒いのには参った。何しろ着替えもしないで、ランニングスタイルで並んでいるのである。すぐさま参加賞のトレーナーにはお世話になったが、下半身が冷えてつらかった。
並ぶこと1時間。ようやくここまで到達!
僕は、チーズバーガー(300円)とホットドッグ(200円)を注文。
それぞれ、$3.00、$2.00でも購入可能だったが、円高の時勢なので、このレートだとちょっと割高感を覚えた。もちろん、購入者は日本人ばかりだし、皆日本円で購入しているので、問題はないのだけれど。
購入者は日本人ばかりでも、屋台の向こう側の情景はそれと一線を画していた。
肉を焼くのも…
バンズで包むのも…皆、アメリカ人。
ケチャップやマスタードなども、アメリカンサイズだった。
ハンバーガーも、ホットドッグもボリュームがあり、屋台とはいえ、日本のファーストフードとは比べものにならなかった。
1時間並んでまでのものか…と言われると微妙だけれど、雰囲気も含めて気に入ったので、次に来た時もまた並んでしまうかもしれない。
と。ここまでは本当に何もかもがアメリカンな雰囲気で最高だったのだけれど、着替えた後、僕は過酷な現実に引き戻された。
基地を出るまでの間、渋滞・渋滞・大渋滞。
何しろ、出口は一カ所しかなく、信号規制で少しずつしか退場させてもらえないため、必然的にこんな大渋滞になる。折角アメリカンな雰囲気に酔いしれていたのに、何だかちょっと興ざめしてしまった。
思えばハンバーガーでも大行列で待たされっぱなしだったし、この大会は、レース外での忍耐力が必要なのかもしれない。
参加賞のバッグ。
そう言えば、会場内の出店で購入したキャップやゼッケンボタンは、このバッグ(色違い)に入れてもらっていた。これは、過去の参加賞からの流用だったのだろうか。
参加賞その2。トレーナー。
Sサイズとはいえ、これでも十分に大きい。アメリカンなデザインでとても気に入った。
各所行列に辟易した部分もあるけれど、レースに出ながら、簡単に「非日常」のアメリカン気分が味わえて、とても素敵な大会だった。
来年も必ず出場するつもりだ。
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アメリカンな雰囲気に酔いしれたフロストバイトロードレース(後編)
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