(承前)
着いた!
68km地点。過去の完走者ブログや公式Webサイトなどで、何度も何度も目にして、待ち侘びていた場所。
サロマ湖ランナーの間で、「愛のエイド」と名高い、白帆・斉藤商店に到着だ。
そこでは、濡れタオルを持った方々が、ランナーたちを迎えてくれた。
いやはやこれがとびきり爽快で、たまらなかった。あまりに気持ち良いので、僕は、一通り顔や首、手足などを拭くと、もう1枚リクエストしてしまったほど。天国のタオルだ。
そして。
そこで待っていたのは、タオルだけではなかった。さまざまな食べ物たちが、疲れた僕たちを支えてくれた。それは、公式エイドの食べ物とは、全く違うものだった。
サロマ湖の公式エイドでは、このようなものが提供される。
5km単位でスポーツドリンクが提供されるのは有り難いし、20km以降は、バナナやレモン、梅干しなども加わる。実際は、この案内よりも充実していて、あんパンなども何箇所かのエイドで出た。
だから公式エイドだけでも、かなり充実はしていたのだけれど、基本的なラインナップは変わらないので、少し飽きてしまっていたことも事実。
50kmを過ぎると、身体が新鮮味を欲していた。だから、ここに辿り着けたのは本当によかった。
ランナーたちでごった返していたエイドの中に入ってみると…。
おぉぉ。キュウリやミニトマト、ブルーベリー、そしてケーキにシャーベット!
公設エイドでは見られないものばかりなので、本当に新鮮だった。そして、これが旨いのなんのって。僕は本当に感激した。身体じゅうに元気が漲ってくるような気がした。
こんな素晴らしいエイドを、私設で提供して下さる、白帆・斉藤商店さんには、本当に頭が下がる。どれほどのランナーが、このエイドに救われることだろう。
このエイドがある限り、また来年もサロマに来よう。またこのトマトを食べに来よう。そう思うほどの感動だった。
そして。
70km関門、通過!
応援FAXや応援アプリ、そして素晴らしいエイドで力をもらったおかげもあり、60km関門からは1時間20分でここまで辿り着いた。
最大の鬼門である、80km関門地点の制限時刻は15時。残り1時間38分。
70kmまでのペースを保っていければ、何とかクリアできそうに思えたが、身体はどんどん疲れを増していたし、油断は禁物。
雨はすっかり上がっていて、かなり気温も上昇している。足の裏の痛みも相変わらず治まらない。条件は悪くなる一方だったけれど、ここまで来たら、後はひたすら進むだけ。
僕は、深呼吸して先を見据えた。(以下、続く。)
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