突然の訃報だった。JRAでの報道によれば、死因はクモ膜下出血で、「夜間放牧中に何らかのアクシデントで転倒し、頭部を強打したのではないかと推測される」とのことだが、一体何が起きたのか。無念でならない。
織女星として名高い、こと座α星から名付けられた美しい馬名。足元が外向しているという状態で、デビューが明け４歳（当時）*1になったにも関わらず、牝馬二冠を達成したのは、その素質の高さ以外何物でもない。
繁殖に入ってからの成績も素晴らしく、初仔でいきなりダービー馬を輩出したのだから驚く。僕は、仲間内のPOGで、アドマイヤベガ、アドマイヤボス、アドマイヤドンを続けて指名し、その血統の素晴らしさに酔った。ティンバーカントリーの仔でダートG1を6勝もする産駒を送り出すのだから、文句のない名牝と言っていい。
そのベガが、愛しきベガが、逝ってしまった。本当に残念である。
しかし、その素晴らしき血は、絶えることなく続いていく筈だ。代表産駒であるアドマイヤベガは、既に偶発性胃破裂で急死してしまっているけれど、桜花賞馬キストゥヘヴンなど、素晴らしい馬たちを輩出している。
キャプテンベガはこれからの馬だ。春は素質の片鱗を見せただけにとどまったけれど、その血が開花すれば、重賞戦線で活躍できる馬だと思う。
1歳馬には、ファルブラヴの仔もいる。骨折のため競争生命は絶たれてしまったが、ベガが生んだ唯一の牝馬だけに、その遺伝子を受け継いで、偉大なるベガ牝系を繋げていって欲しいと願っている。
http://jra.jp/info/0608/20060817-vega.html（JRA公式HP）
*1:この頃は、数え年で表記していた。今で言う3歳のこと。
