餃子ランナーは電子機器の夢を見るか?

ランと餃子とデジタルガジェット。ときどき、映画や雑誌の話。言いたいことを言い捨てるブログ。

ランと餃子とデジタルガジェット。ときどき、映画や将棋の話。言いたいことを言い捨てるブログ。

スポンサーリンク

嘘だと言ってくれパソコン事業売却

スポンサーリンク

最初は、まるでゴシップのように情報が流れた。
だから僕も、大会社にありがちな、とるにたらない噂話のひとつだろうと笑っていた。
しかし、時間が経つにつれ、複数のニュースサイトがこの記事を掲載するように
なり、売却先の具体名まで掲載された時点で、僕はその衝撃に打ちのめされる。
そして、一晩たった今でも、まだ呆然としたままだ。

 【シリコンバレー=小柳建彦】米ニューヨークタイムズ紙(電子版)は3日、米IBMがパソコン事業の売却を検討していると報じた。中国パソコン最大手の聯想集団など複数の売却先候補と交渉に入っているという。売約額として10億―20億ドル(約1035億―2070億円)を提示しているもようだ。
 同紙によると、売却対象はデスクトップ型やノート型などすべての機種を含むパソコン事業全体。IBMのパソコン事業の年間売上高は約11億ドルで全社売上高(約920億ドル)の12%程度を占める。
 パソコン世界最大手の米デルが事業を拡大する中、IBMは苦戦しており、現在の世界シェアは3位。米国では消費者向け市場から撤退するなど収益力強化に取り組んできたが、パソコン部門の利益は全体の1%に満たないとみられる。
 IBMは1981年に初めてパソコンを発売。その後他社が互換機を相次ぎ開発・販売した結果、パソコンの普及が加速するとともに、IBM互換機がパソコンの事実上の標準になった。

嘘だろ、どうか嘘だと言ってくれよ、IBM。
巷に流れている情報には信憑性がありませんと言ってくれ。頼む。
しかし、そんな僕の思いをうち砕くかのような、以下のコメントが、別の
記事では掲載されていた。

タイムズ紙が2日夜、IBM広報担当者エドワード・バルビニ氏に問い合わせたところ、同氏は「うわさについては確認も否定もしないのがIBMの方針」と答えたという。

こういった噂が流れた際、「否定しない」ということは「肯定」とほぼ同義語であると
いうことを、過去の歴史は教えてくれている。
しかも噂の出所は、三文ゴシップ紙ではなく、あの、ニューヨークタイムズ紙なのだ。


僕にパソコンの素晴らしさを教えてくれたIBM。
最初は、デスクトップPC、今はなきAptivaだった。
この時まだパソコンのことをよくわかってなかった僕は、富士通のDeskpower
シリーズと迷いながら、しかし、結局はAptivaを選んだ。
この最初の選択を間違えなかったことが、今の僕の人生にとって、非常に大きな
意味があったと思っている。
その後何度もデスクトップを買い換えた中で、一度だけ糞メーカー(米Gateway)の
PCを買うという愚を犯してしまったけれど、その反省を踏まえて、今はもちろん
IBM-PCに戻っている。


そして。
デスクトップPCに慣れた頃、会社でノートパソコンを使う必要が出てきた。
もちろん、迷うことなくThinkpadを選んだのだが、他メーカーとは比べものに
ならない、その個性、風格、完成度の高さに一瞬で僕は酔いしれ、10年経った
今でも、その思いは変わらない。
僕にとって、ノートパソコンはイコールThinkpadであり、Thinkpadとともに、
この10年以上歩いてきたのだ。
Thinkpadなしの仕事、Thinkpadなしの生活なんて想像すらできない。


僕の家には、今現役で使っている3台を含め、20台以上のThinkpadがある。
どれもこれもに愛着があり、とても簡単には語り尽くせない。
巷には様々なパソコンが溢れている。でも、僕にとっては、Thinkpadの代わりと
なるようなノートパソコンはないのだ。
売却されても、もしかするとThinkpadというブランド名は残るかもしれない。
しかし、それは名ばかりであって、僕がこれまで信じてきたThinkpadの
Qualityなど望めるべくもない。似て異なるものなのだ。


どうか、どうか嘘だと言ってくれIBM。
いや、たとえ売却話が真実であってもいい、結局売却は流れたというコメントを
流して欲しい。
一縷の望みがある限り、僕はそう祈り続けるつもりだ。


Thinkpadなしの人生なんてとても考えられないから。


マラソン・ジョギングランキングへ