餃子ランナーは電子機器の夢を見るか?

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《バーチャル》ニューヨークシティマラソンに賭けた夢、散った夢

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エントリー開始は、7月29日の深夜1時。

僕は、基本的に、超朝型の人間だから、普段ならば絶対に起きていない時間だ。

しかし、今日だけは絶対に譲れなかった。

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この時間が《バーチャル》ニューヨークシティマラソンのエントリー開始時刻だったからである。

今年開催される筈だった、「2020 ニューヨークシティマラソン」は、コロナウィルスの影響により、残念ながら中止が決定している。

バーチャル大会は、その穴埋めともいえるもので、その内容は「今年の10月17日から11月1日の間に、世界中のどこでも、仮想レースを走る」というもの。

レース参加にあたっては、 Stravaアプリによる計測が必要となっているため、 ガチで走る必要があるし、制限時間もある。

バーチャルレースとはいえ、完走メダルも用意されているので、その点でも魅力は大きい。

しかし、僕が最も大きな魅力を感じていたのは、このレースには、将来の、リアルの、ニューヨークシティマラソン出走権つきエントリー枠が用意されているということだった。

現状、ニューヨークシティマラソンへの参加は、果てしなくハードルが高い。

もともと東京マラソン並の抽選倍率となっている上、今年出走予定だった人に、来年以降の出場枠が保証されているため、さらに狭き門となっている。

だから、今回のバーチャルレース参加(&完走)でエントリー権が得られるというのは、またとないチャンスだった。

ということで…。

僕は、エントリー開始の1時間以上前から、母艦PCの前で、ずっとスタート時刻を待っていた。

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Webサイトでは、エントリー開始時間に向けて、カウントダウンが進行していた。

僕は、その開始を固唾を呑みながら待っていた。

エントリー開始は、日本時間では、深夜1時という厳しい時間帯。

だから、日本での競争率は、それほど高くないと思う。

しかし、米国東部の標準時間では昼間の12時。誰もが活動している時間だ。

参加希望者は、もちろん米国の人が圧倒的に多い筈だし、世界中との競争になるから、強烈なクリック合戦になることは必至だろう。

僕は、「無理だよなぁ…」とは思いつつも、「開始直後にクリックすれば、もしかして…」という夢を抱いていた。

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エントリー開始まで、1分を切った。いよいよだ。胸が高まる。

僕は、開始ボタンが表示されるや否や、瞬時にクリック。

来たるべき必要項目のスピード入力に備えた。英文の入力が必須となるので、スピード合戦だと分が悪いのは否めないが、でも、自分なりに頑張ろうと思った。

ところが…。

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スタート画面にも入れなかった…orz

想像していたことではあるけれど、エントリー開始と同時に、トラフィックが集中し、僕は弾かれてしまったのである。

その後、英文の下部にあるステータスバー(?)的なものが進捗し…。

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なんと、1時間以上待ちと表示されてしまったからだ。

こうなってしまうと、僕はただ、悶々と待ち続けるしかない。

それだけならばまだいいが、待っている間に、悪夢が訪れた。

待機画面でのアナウンスが変更になったのである。

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Registration For Run To Gain Guaranteed Entry And Run To Fundraise For NYRR Team For Kids Have Reached Capacity.

(保証付きのエントリーを獲得するためのRun To RunとNYRR Team For KidsのRun To Fundraiseの登録がキャパシティに達しました)

閉ざされた扉の外側で悶々としているうちに、僕の夢は潰えてしまった。無念だ…。

その後、ようやく重い扉が開いたものの…。

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$150でニューヨークシティマラソン出走権が得られるエントリー枠は、やはり《SOLD OUT》…。

僕は、この画面で、その出場枠がたった1,000人しかなかったことを知った。

となれば、クリック合戦の裏技を知り尽くした猛者たちで、この枠は埋まってしまうだろう。

僕など、初めから勝ち目はなかったのだ。

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「Run For The Medal」枠でのエントリーならば申込は可能。

完走すると、フィニッシャーメダルとマラソンブランドのランニングバフがもらえて、参加費$60ならば、悪くない。

こちらは出場制限がないため、今日焦って申し込む必要はない。

しかしもう、乗りかかった船でもあるので、僕は、早速申込を行った。

ということで…。

10/17から11/1までの間に、「ひとりニューヨークシティマラソン」を行うことが決定。

本番に出られるわけじゃないからモチベーションは下がってしまったし、最近、20km以上走ったことがないので、どうにも不安は残る。

しかし、参加する以上は、頑張って完走を目指したい。(完走しないと、メダルもランニングバフももらえないし…。)

The New York City Marathon: Fifty Years Running

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