以前から気になっていた店だった。
場所が埼玉県の三郷市で、僕の家からは1時間以上かかるため、これまでは、訪問をためらっていたのだけれど…。
先週。
折角のGW(Gyoza Week)なのだから、行くっきゃない!と思い立ち、餃子仲間を誘って、ついに訪問した。
店の名前は「横堀餃子」
場所は三郷で、マスターご夫妻の名字は井上さん。なのになぜ「横堀」餃子なのだろう。(聞いておけばよかった…。)
店内は明るく清潔な雰囲気。
カウンター席もあるので、ひとりでふらっと入っても楽しめそうだ。
僕らは、予約して出かけたので、片隅のテーブル席を確保してもらっていた。
何はともあれ、まずは乾杯だ!
餃子のメニューは多種多彩。
バリエーションが多いだけの店なら、それほど珍しくない。
大陸系の餃子店や餃子バルなどでも、十数種類の餃子を出す店は多々ある。
しかし、この店の餃子はひと味違っていた。
ひとつひとつに対するこだわりが、群を抜いているのだ。
そのこだわりは、店舗の公式Webサイトで熱く語られているし、メニューを見てもすぐわかる。
定番の「焼餃子」と「水餃子」は、奇をてらっておらず、シンプルなビジュアル。
しかし、その素材と具には徹底したこだわりが詰まっているように見える。
まずはそれを確認してみよう。
横堀餃子(焼餃子)と、しそ餃子。
外見上、どっちがどっちだかわからなくなってしまっている(餃子あるある)が、どちらも素晴らしかった。
定番の横堀餃子は、薄皮ながらもっちり。
その具は、野菜の食感をしっかり残しており、僕の好きなタイプの餃子だった。
下味もしっかりついているので、何もつけなくても十分に美味しい。
しそ餃子は、それにたっぷりのしそがプラス。しそ好きにはたまらない味になっていた。
追加で注文したエビ餃子(写真撮り忘れ…)は、外見のビジュアルこそ同じながら、囓ってみると、プリプリのエビと干しエビの風味がミックスされていて、これまた最高。
水餃子は、皮の食感が全く異なっていた。
それもその筈、この水餃子は、水餃子の命といえる皮を生かすために、焼餃子とは全く異なる製法で作られていたからだ。
そのつるんとした食感は、非常にあっさりしているのだけれど、いくらでも食べられそうなほど、味わい深かった。
定番系の餃子をあっという間に食べ尽くした僕らは、変化球に突入。
ネギ辛餃子。
餃子の上に、長ネギのラー油和えがトッピングされたものだ。
餃子とネギなのだから、相性は良いに決まっている。
さらにこの日は、週替わりの「まかない餃子」にもネギが登場していた。
ネギ塩餃子。
シャキシャキのネギに自家製の塩だれがかかっている。
同じネギ系餃子でも、ネギ辛餃子とはネギの刻み方も違う。流石こだわりの店だ。
いやぁ、ネギ好きにはたまらない。
カレー餃子。
皮の色合いからして、完全にカレーだし、囓ってみるとホントにカレーだった。(語彙力が…w)
僕はカレーも大好きなので、これは最高に気に入った。
このままでも十分に美味しかったが、餃子と一緒についてきた、自家製のカレー「ラー油」(写真撮り忘れ)をつけて食べると、これまた美味。
自家製みそダレ餃子。
甘辛な味わいが、シンプルな具や皮と見事に調和していた。
この店の餃子たちは、ひとつひとつが皆、自家製。餃子そのものは言うまでもなく、そのオプションにもこだわりが溢れている。
季節メニューのセロリ餃子。
今回、僕らのメンバーで一番好評だった餃子だ。
セロリは、餃子の上にトッピングされているだけではなく、具の中にもたっぷり詰まっていて、実に瑞々しい味わいを醸し出している。ざくざくした食感も最高。
5月いっぱいのメニューとのことなので、今月中にもう1度食べに行きたいと思ってしまった。
そして。
コク旨濃厚坦々水餃子が登場。
焼餃子、水餃子と並ぶ、この店の看板料理だ。
その魅力は、メニューでもしっかり語られていた。
だから僕らは、期待のハードルを大きく上げていたのだけれど、それさえも軽く超える逸品。
いやぁ、とにかく、このスープが旨いのだ。
流石《コク旨濃厚》のネーミングはダテじゃない。
前述の通り、水餃子の皮は、焼餃子と全く異なり、つるんとした食感になっているため、コクのあるスープのとの相性も抜群だった。
いやぁ、考え抜かれているなぁ。
モッツァレラチーズの揚餃子。
そのビジュアルは、揚餃子っぽくなくて、洋食のアペタイザーに出てきそうな感じ。
カリカリの食感と、具の濃厚なチーズがこれまた合う!
これもまた、自家製、特製のチーズ入りソースがついてきて、こだわりを感じさせた。
僕らは、あっという間にメニュー記載の餃子類を食べ尽くしてしまったため、周辺料理にも少しだけ手を広げた。
横堀焼小籠包。
餃子と小籠包は、親戚みたいなもの。餃子たちがあれほど美味しかったのだから、これも、もちろん美味に決まっている。
囓ってみると、口内にじゅわっと肉汁が溢れて幸せな気分になった
この店は、何もかもが期待を裏切らない。
裏メニューとして告知(?)されていた、ゆで餃子。
焼餃子をゆでたものであり、水餃子とは異なる。これはこれでまた、一風変わって美味しかった。
その後僕らは、まだ胃に余力があったため、これまで食べた中で、特に気に入った餃子をリピートすることにした。
ここで他のメニューにいかないで、餃子をリピートするところが、餃子仲間たちの素晴らしいところだ。
メンバーの支持を集めたのは、セロリ餃子とコク旨坦々水餃子。
それに加えて、僕が強力にプッシュしたカレー餃子を追加注文した。
コク旨坦々水餃子は、水餃子を食べ終わった後、春雨かご飯を入れることが出来ると言うことだったため…。
ご飯を入れてもらってリゾット風に。
スープがとにかく旨いのだから、これはもちろん最高に決まっている。
デザートは、自家製アイスクリームと杏仁豆腐。
僕は杏仁豆腐を食べたのだけれど、濃厚でミルキーで実に美味しかった。
餃子類コンプリート+αで、夢のような至福の3時間。
僕らは、この店のこだわりと優しい味わいの餃子たちに癒やされて、夢のような、至福の時間を過ごすことができた。
会計後、マスターからは、「横堀餃子」イラストのステッカーとマグネットシールをいただいた。
入口まで見送っていただき、大感激だ。
何もかもにこだわりがあって、美味しいし、安らげるし、暖かい気持ちになる、最高の店だったなぁ。
店に置いてあったリーフレット。
帰宅後に眺めていたら、また、行きたくてたまらなくなってきた。
電車で1時間超かかっても、十分行く価値のある店だし、いざとなれば、家から走って行くという手もある。
店の近くには、天然温泉もあるようなので、今度はロングランのフィニッシュ地点として、訪れてみようかと思っている。