2020年以降、中島みゆきとしての「新しい」活動は、フェードアウトしているように見えた。
ラストツアー《結果オーライ》が、開始早々、コロナ禍に巻き込まれて中止。
他のアーチストによるツアーも、もちろんコロナ禍の影響を受けたが、大抵は《延期》という選択肢をとり、コロナ禍が落ち着いて以降、ツアーを再開させていた。
しかし、みゆきさんのツアーは、そのまま終了。代替公演などが行われることもなかった。
新作の発表もなし。
ベストアルバムやライブCDが発売されたりしているものの、それは逆に、過去の総決算で幕引きをしているようにも思える。
そんなさなか、みゆきさんにとって《盟友》と言える吉田拓郎が引退宣言。
その報道を受けて、「すわ、中島みゆき、引退か?!」などという噂も流れる始末。
40年来のみゆきさんファンである僕は、不安に駆られる日々を送っていた。
しかし…。
ところがどっこい、僕らのみゆきさんはバリバリ健在だった。
なんと、11年ぶりのCM登場で、サプライズ復活。
それも「宇宙大統領」などという癖の強い役を演じるのだから、大いに驚いた。
BOSSのCMでは、これまでいくつもみゆきさんの楽曲が採用されてきたが、今年は30周年記念ということで、みゆきさん登場ということになったのかもしれない。
それにしても…。
その役柄が、宇宙人ジョーンズを地球へ派遣した「宇宙大統領」なのだというから、驚くばかり。しかも、町工場の事務員との2役だ。
みゆきさんの演技は、とても11年ぶりのCM出演とは思えないほど、堂に入っている。
一体誰なんだ、中島みゆき引退などという噂を流したのは!
引退どころかノリノリじゃないか。
個人的には、いまひとつこのCMの意図がわからない(汗)
でも、みゆきさんが登場し、「ヘッドライト・テールライト」や「ファイト」が流れているというだけで、ファンとしては大感激だ。