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藤井聡太棋聖(二冠)が、渡辺明名人(三冠)にストレート勝ちして、史上最年少九段になったことが凄すぎる件

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昨日は、棋聖戦五番勝負の第3局が実施された。

棋聖戦は、将棋界8大タイトルのうちの1つで、昨年、藤井聡太が史上最年少でタイトル保持者になった棋戦だ。

今回は、その防衛戦。

迎え撃つのは、昨年、藤井聡太七段(当時)に敗れて、棋聖位を失った渡辺明名人だ。

渡辺明は、棋聖位こそ失ったものの、将棋界のトップに君臨する棋士。

現在、将棋界最高の棋戦である名人位を有し、その他に王将、棋王のタイトルも保持して三冠。

通算タイトル獲得数は、羽生善治、大山康晴、中原誠に次ぎ歴代4位で、永世竜王・永世棋王の資格を保持しており、間違いなく、将棋界の第一人者と言える。

そんな渡辺明のリベンジマッチなのだから、白熱した五番勝負になると思った。

奇しくも、一昨日発売になった「将棋世界」の表紙は、その第2戦を前にした両者がモデルになっていた。

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渡辺名人は、満面の笑みを浮かべており、逆襲を誓っていた筈だ。

ところが…。

第1戦に続き、第2戦も、渡辺名人は、藤井棋聖に完敗。

その速報は、同誌面に掲載されている。

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【第1局】藤井快勝!先手渡辺を撃破

【第2局】空舞う割り打ち銀!藤井2連勝

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将棋世界 2021年8月号

第2戦のレポートには、敗戦後、頭を抱える渡辺名人の写真が掲載。

「次局は正念場だ」というキャプションが添えられていた。

そして、今回、その第三局。

藤井棋聖のタイトル防衛がかかる一戦となった。

渡辺名人は、これまで、タイトル戦38回の出場を誇るが、一度も勝てずにストレートで負けたことはなかった。

2008年の竜王戦では、(当時の)羽生善治名人を相手に、3連敗後4連勝して、永世竜王の資格を獲得した経験もある。

それほどまでに勝負強い棋士だから、今回もきっと意地を見せてくれると思った。

ところが…。

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100手にて、藤井聡太棋聖が勝利して、タイトル防衛に成功。

渡辺名人としては、棋士人生初の屈辱を味わうこととなってしまった。

それほどまでに、藤井棋聖の強さが際立っていたということだろう。

藤井棋聖は、デビュー以来、将棋界の《最年少》記録を次々と塗り替えている。

今回の棋聖位防衛で、その記録がまた2つ加わった。

史上最年少でのタイトル防衛と、九段昇段の記録だ。

タイトル防衛記録は、1990年の屋敷伸之棋聖が持っていた19歳0ヶ月の記録を更新。

18歳11ヶ月での達成となった。

今回の棋聖戦では、第4局までに防衛しないと間に合わないところだったが、第3局で早々と達成。凄すぎる。

九段への昇段については、奇しくも渡辺名人が持っていた最年少記録21歳7ヶ月を、なんと2年8ヶ月も更新する快挙を成し遂げている。

九段以上の昇段はないため、藤井棋聖は、2016年のデビューから、わずか5年目にして、最高段位まで上り詰めたことになる。

これを快挙と言わずして、なんと言おう。

ただ、藤井棋聖(二冠)にとって、この段位獲得は特に意味がない。

タイトル保持者は、段位で呼ばれることはなく、今後数十年、おそらく、藤井棋聖が無冠になることはないと思われるからだ。

現状、対戦成績1勝7敗と、大の苦手にしている*1豊島雅之竜王が最後の壁になるが、それさえも超えられるようになれば、タイトル八冠の可能性まで見えてくるだろう。

*1:藤井棋聖が2敗以上している棋士は、たった8人しかおらず、そのうち、3敗以上しているのは、豊島竜王、久保九段(2勝3敗)、大橋六段(2勝3敗)の2人だけ。


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