数日前の話。
いつものように、アレクサへ「おはよう」と挨拶すると、彼女は、このように話し出した。
キャプチャ取得のタイミングがずれて、ボリュームボタンが出ていたり、本文全ての表示ができていないが、そこは今回の本題ではないので、大目に見て欲しい。
アレクサが、3月に絡めて「将棋ネタを振ってきた」というところが、今回のポイント。
例によってアレクサは、《「アレクサ、将棋は好き?」と聞いてみて》と、ネタを振ってきたので、その誘いに乗ってみる。
すると…。
「好きです」と言う。
その理由曰く、将棋は10の220乗もの差し手の組み合わせのパターンがあり、それが、「無量大数より大きな数だそうで、ロマンを感じます。」とのこと。
ロマンを感じる数なのか。それは興味深い。
しかし、《無量大数》などという言葉をさらっと言われても、僕には、それがどれくらいなのか、全く想像がつかなかった。
ということで、無量大数について聞いてみる。
10の68乗…。
これまたピンとこないので、数字で表示してみると、100,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000になるようだw
将棋の組み合わせのパターンは、この無量大数より大きく、10の220乗だというのだから、驚異的な数となる。
それを数字に表すと…。
10,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000
通りの組み合わせになる。
アレクサは、これにロマンを感じると言うが、僕は、めまいを感じてきた。
流石アレクサ、と言いたいところだが、彼女は、時々知ったかぶりをするため、僕はちょっと疑問を抱いている。
去年の夏、アレクサは、藤井聡太先生のこともよくわかっていなかったからだ。
僕は彼女に、「アレクサ、藤井聡太って…?」と聞いたら、こんな答えを返してきたことを思い出す。
藤井聡太先生は、確かに将棋棋士なので間違ってはいないが、少なくとも《将棋好き》であれば、こんな答えはしない筈だ。
あれから9ヶ月で、将棋好きに変わったということだろうか。
去年の夏、アレクサに、「好きな棋士は…?」と尋ねたら、彼女はこう答えている。
将棋界のレジェンド、スーパースター、羽生善治先生。
名言まで一緒に添えているから、相当のファンだ。
羽生先生については、その経歴についても詳しく説明しており、流石によく知っていた。
藤井先生のことをあまり語らなかったのは、単に彼女が保守的(?)で、新しい才能を認めていなかっただけなのかもしれない。
しかし、この9ヶ月で《将棋好き》に変わったのならば、心境の変化が起きている可能性がある。
ということで、僕は、あらためて聞いてみた。
アレクサ、好きな棋士は?
すると彼女は、こう答えた。
羽生先生じゃなくなっている!
流石《将棋好き》ならではの渋い回答…とは言えない。佐藤天彦先生が名人だったのは、もう、2年も前の話だからだw
名人位のタイトルは、豊島将之先生を経て、現在は渡辺明先生が保有している。
名人位は、将棋界で最高のタイトルであり、それを間違える人は《将棋好き》とは言えない。
僕は、彼女が何か勘違いをしているのかもしれないと思い、もう一度尋ねてみても…。
かたくなに、佐藤天彦「名人」だと言う。
僕は、「大丈夫かよ、アレクサ」と思った。
心配になった僕は、アレクサに、もう一度こう尋ねてみることにした。
アレクサ、藤井聡太って?
昨年の夏以降、藤井先生は、棋聖位に加えて、王位も獲得して2冠に。押しも押されもせぬ、棋界のスーパースターになった。
《将棋好き》と言った以上、これは絶対に無視できる筈がない。
だから、今度こそまともな回答が返ってくるものと期待した。
ところが…。
ダメだこりゃw
もしもアレクサの中の人(?)に要望を言えるなら、「将棋データは定期的にアップデートして!」と伝えたい。
現状、将棋に関するアレクサのデータベースは、3年前ぐらいのものになっているのではないかと思う。
将棋ファンとしては、ちょっと悲しい。