メンバー登録しているNew York Road Runnersから、こんなメールが届いた。
ニューヨークシティマラソンのスタート写真。
これを見ただけで、僕の胸は躍り始める。
メールのサブジェクトは、「Get Ready to Apply for the 2022 TCS New York City Marathon」となっていた。
そう。
ニューヨークシティマラソン2022の受付が始まるというお知らせだ。
メールには、《3月9日~3月23日にエントリー受付を開始し、3月30日に、その抽選結果を発表する》と、英文で書かれていた。
メールに合わせ、ニューヨークシティマラソン2022の公式ページも公開されている。
そのトップページで、目に飛び込んでくるのは、ヴェラザノ=ナローズ・ブリッジを走るランナーたち。
ニューヨークシティマラソンのスタート直後、スタテンアイランドからブルックリンに渡る時の情景だ。
今から11年前。
僕は、この橋を、興奮しながら渡ったことを思い出す。
当時の僕は、マラソンを始めて2年目。わずか2戦のフルマラソンキャリアで、このレースに臨んだ。
この時はツアーで行ったため、手数料などが莫大となり、かれこれ60万円以上の出資になったけれど、後悔はしてない。
僕は、ランナーになった瞬間から、このレースで走ることを目標としていたからだ。
世界中で、僕が一番好きなニューヨークの街を、心置きなく走れる幸せ。
あぁ、ランナーになってよかったなぁ、と、僕は幸せを噛みしめた。
その後僕は、毎年このレースの抽選受付に申し込み、苦杯をなめ続けている。
ニューヨークシティマラソン抽選の壁は、東京マラソン並に厳しく、そう簡単には当たらないのである。
しかし今年は、そんな心配をする必要がない。
昨年秋。
僕は、バーチャルニューヨークシティマラソン2021を敢行。
これは、1日でフルマラソン距離を走る必要があるのだが、28km地点あたりで転倒して怪我をした僕は、心が折れそうになった。
しかし…。
なんとか気力を振り絞り、満身創痍で完走。
このレースには、完走賞として、「ニューヨークシティマラソン2022の出走権」がついていたので、絶対にリタイアできなかったのだ。
完走後、僕は、憧れのレースに再出場できる喜びで、胸が一杯になった。
しかしその後、忌まわしきコロナ第6波の到来などで、僕は大いに不安になった。
海外から帰国後の待機期間は、2週間のままで一向に変わる気配がない。
僕は(一応)普通の社会人なので、帰国後2週間の隔離なんて論外。
ニューヨークを往復するだけで、(準備期間含め)1週間程度は休暇を取る必要があるのに、さらに2週間も休んだら、クビになってしまう。
そもそも、海外へ気軽に行ける《空気感》が全くないため、今年は無理かなぁ…と半分諦めかけていた。
しかし、潮目は変わった。
なんと、まだ全国各地で「まん延防止措置」が適用中だというのに、明日3/1から、帰国後の待機期間が、ゼロに変わるというのだ。
なぜいきなりこんな改善がなされるのか、その理由はわからないけれど、個人的には、最高に嬉しいニュースだった。
もちろん、さまざまな適用条件や手続きがあり、待機期間がゼロにならない国もある。
しかし、アメリカに関しては、現時点で、この新基準が適用される予定となっており、俄然、僕の心は躍った。
このまま、状況が変わらなければ…。
ニューヨークシティマラソン2022に出場できる!
いやぁ、嬉しい。たまらない。
僕は最近、ランニングに関するモチベーションが、すっかり落ちてしまっているのだけれど、ニューヨークシティマラソンに出場できるなら、話は違う。
その日を夢見て、コツコツと復活を目指したい。