週末の朝。僕は、荒川河川敷で、タイムトライアルの10kmランを実施した。
B.G.M.は、もちろんクイーンの音楽。
途中、激しい向かい風で、心が折れそうになった時も、それは大きな支えになった。
音楽そのものが素晴らしいこともさることながら、練習後に、大きな《お楽しみ》が控えていたからだ。
10kmラン後、シャワーと着替えを済ませるや否や、僕は、すぐに、その《お楽しみ》に向けて舵を切り、そして…。
ここに佇んでいた。
立川シネマシティ。
そう。
めでたく追加公演が決定した、「ボヘミアン・ラプソディ」のライブ上映に参加するためだった。
僕にとっては、1週間前に引き続いて、2度目の参加。
とにかくこれは最高すぎて、未だにその夢から覚めないほどなのだけれど、少しだけ悔いが残っていた。
あの日、僕はラン仲間の新年会を中座して駆けつけたため、上映開始直前に飛び込む事態となってしまったからである。
今回は、その轍を踏まないよう、上映50分前に到着。
満席の文字が眩しい。
立川シネマシティの館内に入って、しばらくのんびりしていると、入場開始とのアナウンスがあったため、列に並んで入る。
今回も、チケットは発売後4分で売り切れ。
だから僕は、参加できるだけで十分に幸せだった。
その上…。
入口で、こんな記念品(ステッカー)まで貰えるとは思わなかった。実に嬉しい。
僕が入場した時点では、まだゆったりしていた場内も、すぐに満員となり、熱気が高まる。
そんな中、劇場スタッフが登場。今回のライブ上映にあたっての独自ルールを説明する『前説』が行われた。
これは、前回のライブ上映でもあったようなのだけれど、僕は間に合わなかったので、今回は、しっかり聴けて嬉しい。
前説は、クイーンファンのツボを押さえていて、非常に面白く、上映ルールをわかりやすく解説してくれた。
そうだよ、やっぱりこれでなくては。
最後は、皆で一緒に、かけ声練習でフィニッシュ。弥が上にも気分は高まる。
そして。
今回もまた、夢のような、超絶の、一生忘れられないイベントになった。
一度これを経験してしまうと、他映画館で上映されている《応援上映》などには出られない。そう思った。
前回のエントリーでも書いたが、やっぱり、サイリウム、ペンライトの光は邪魔だし、ウケ狙いのツッコミなどは不要。
そして、なんと言っても、最後、スタンディング応援できる!という形式が群を抜いている。
クイーンの素晴らしさを、この映画の本質を、熟知している立川シネマシティだからこそ、実現できたイベント。考えに考え抜かれた上映スタイルなのだ。
ライブエイドシーンで、仮想ウェンブリー・スタジアムと化した場内の【一体感】がハンパじゃない。
僕らは今回も、まさに、あの日、あの時の公演に参加していたのだ!と誤解してしまうほど。
スタジアムシーンが終わっても、劇場の一体感は崩れない。
「Don't Stop Me Now」では、皆で熱狂して叫び、踊り続けたし、「The Show Must Go On」では、切ない歌声がこだました。
上映終了後、またしてもアンコールが始まったけれど、すぐに収まった。
劇場スタッフの方が、すぐに「アンコールはありません。ごめんなさい。」と言いながら登場したからだ。
僕らも、もちろんそれはわかっていたから、皆でスタッフの方に拍手を送った。
この日のアンコールはなくても、きっと、また「アンコール上映」をしてくれる筈。
そんな思いをこめて、僕も拍手をし続けた。
僕にとっては、今回が6回目の「ボヘミアン・ラプソディ」鑑賞となるが、大いに盛り上がったし、夢の時間を過ごすことができた。
こんなライブ公演だったら、毎日だって参加したい。