昨晩の満月は、とても大きく、明るく輝いていた。
それもその筈。
今年、1月21日に上ってくる月は、スーパームーン*1と呼ばれる月だったからだ。
僕はとにかく天体を観察するのが大好きで、その中でも、特に月を愛している。
スーパームーンの日は、絶好の撮影チャンス。
だから、以前に出現した日も、その写真を撮りまくった。
僕には、40倍ズームを有する強力な相棒、PowerShot SX720 HSがついているので、スーパームーンの撮影もお手の物。
2017年暮れのスーパームーン。やっぱりとても素敵だ。
昨年のこの時期、僕は、愛機とともに、大きな感動を味わった。
昨年、1月31日の夜。
スーパームーンと皆既月食が重なった日。
僕は珍しくナイトランを行い、それを撮影した。「大きな赤い月」は、とても素晴らしく、僕はあらためて、PowerShot SX720 HSの素晴らしさに酔いしれた。
しかし、この後、まさかの悪夢が訪れる。
スーパームーンがあまりに素晴らしかったので、《皆既月食明けの満月》も撮りたくなり、翌朝走ったのが、大きな誤り。
僕は、ランニングの合間、月に見とれながら撮影を続けていたのだけれど、その際、段差に気がつかずに転倒してしまったのだ。
僕は、愛機とともに、冷たいアスファルトに投げ出され、そして…。
なんと、まさかの骨折をしてしまう。
全治5週間と言われたため、「東京マラソンへの出場ができなくなる!」と、目の前が真っ暗になった。
しかし、医師の先生が、僕の思いを尊重してくださり、練習は禁止されなかった。僕は、ギプスをつけながら練習を続け、何とか出走にこぎつけたことを思い出す。
あんな悪夢は、二度と繰り返したくないが、今となってはいい思い出だ。
転倒した際、大きく傷ついたのは、僕の身体だけではなかった。
PowerShot SX720 HSも同様。
月を撮影していたため、ズームレンズを伸ばしていた状態で、アスファルトに投げ出された。
その結果…。
完全に壊れてしまった。
僕は、自分のあまりのバカさに泣きたくなったが、放置しているわけにもいかないので、対策を検討。
「修理」と「買い換え」を天秤にかけ、この時は「修理」を選択。
この機種の一律修理代金が12,420円。
《引き取り&配送費》が別途1,620円かかるため、結果、14,000円を超えてしまうこととなったが、結果的には悪くなかった。
僕は殆ど手間がかからず、1週間で完全復活してくれたからだ。
これならば、買い換えよりも断然お得。
僕は、再び、快適な月撮影ができる喜びに浸った。この愛機とともに、まさしく《蜜月》の期間を過ごしていたのだ。
ところが。
僕のガサツな性格が、その《蜜月》を砕いてしまった。
僕は、自分自身の転倒こそなかったものの、各所で、この愛機を落下させてしまったからだ。
もっぱら室内での落下だったため、動作に支障がでるようなことはなかったが、そのダメージは、内面に蓄積されていた。
通常の倍率で操作する分には、特に問題はない。とても明るくて、大きな月だ。
しかし、いざ倍率を上げ、マニュアル設定で月を撮影しようとすると…。
こんな写真になってしまうのだ。
満月の設定に合わせて撮影すれば、クレーターまでしっかり確認できる筈のデジカメなのに、これでは、「月」であることさえはっきりしない。
僕は泣きたくなって、さまざまな設定でチャレンジしてみてみたが、やはり駄目だった。
画面上に、「!」マークが表示され、どうしてもうまくいかないのである。
こういったヘルプページを参照したり、Webで、同様のケースがないか参照してみても、解決不能。
総合的に考えると、度重なる落下ダメージにより、ズーム時のAFに問題が生じている、としか思えなかった。
愛機を落下させているのは自業自得なのだから、仕方がないのだけれど、僕はどうにもこうにも切なくて、泣きたくなった。
また、14,000円を払って修理するか…とも思ったのだけれど、それもできない、ということが判明した。
なんと、23,760円に値上がり!していたからである。
おまけに《引き取り&配送費》も1,620円から2,700円に大幅値上がり。
合計で、なんと、26,460円もかかるのだ。
はっきり言って、修理する気がないんじゃないか?と思ってしまう。
だってそうだろう。
Amazonでは、現在も人気の商品として販売されており…。
PowerShot SX720 HS ブラック
24,480円で購入可能なのだ。
新品の方が安いのだから、修理に出す意味がない。
もう1回同じものを買うのもなんだか悔しいので、こうなったら買い替えようかとも思った。
が、色々と比較してみると、コスパ的に、やっぱりこの機種に行き着いてしまう。
前回はレッドだったので、今回はブラックを購入すれば、気分も変わるし、まぁ、いいか…とも思ったのだけれど、ここで僕は、ハタと気がついた。
もうひとつ、僕には、別の選択肢があるじゃないか、ということに。
(以下、続くw)
*1:地球と月の距離が近く、見かけの大きさが最大級となる満月