昨日の雨から一転、絶好の好天になった。
山下公園スタート、山下埠頭ゴール。
みなとみらい地区や中心地を走らないとはいえ、何と言っても横浜だ。政令指定都市であり、日本屈指の大都会であるから、都市型マラソンならではの賑やかさがあるに違いない。僕は勝手に想像して、レースに臨んだ。
しかしそれは大きな誤解だった。
スタート前は華やかだった。
林文子横浜市長とともに、横浜F・マリノスの中村俊輔が登場。地元の星登場に、ランナーたちは大いに盛りあがった。
スタート地点は、横浜屈指の観光地である山下公園であるから、当然ここは観客が多い。大歓声に見送られて、数千人のハーフマラソン出場ランナーたちが駆け出した。
しかし、盛りあがったのはここまで。
この後のコースは、休日のために殆ど人気がない倉庫街を延々と駆け抜けていくことになった。首都高速の下も、かなり長い間走っていて、ここも殆ど観客はなし。実にストイックな大会だった。
GARMINでとった軌跡を見ると、その寂しさが甦ってくる。
ハーフの制限時間は1時間57分とちょっとキツめで、途中の関門も時間制限が厳しかった(約10km地点で57分)ので、それだけになかなか緊張感が高かった。
「横浜マラソン」という語感が示す観光的なイメージとは異なり、実に硬派な大会なのだ、これは。
途中、一カ所だけ学生集団による盛大な応援とハイタッチ群があり、これは最高に嬉しかったし、D突起地区で「見えそうで見えなかった」海が見えてきた時はワクワクした。こういった大会だからこそ、僅かのちょっとした変化が嬉しかった。
道中は向かい風が強くて苦労したけれど、天気は最高だったし、全体的に道幅も余裕だったので、走りにくいと感じるところは殆どなかった。
タイムは、手元の時計で1時間42分。
ベストタイムより3分も遅いけれど、最後まで気持ち良く走れたので満足している。先週つくばでフルを走ったばかりだし、来週にまたフルを控えているので、無理せず、快適に走ることを意識した。
参加賞のTシャツ。
全面ひらがなのレース名デザインは、大会ポスターなどと同じ。こうやって見ると、やっぱりマラソン初心者にも「優しい」レースかと誤解してしまうような気がする。
10kmレースであれば、制限時間は1時間10分なので、少し緩くはなっているけれど、それでも、マラソン経験がないとちょっと苦しいのではなかろうか。
レース後、コーヒーを飲んでくつろぎながら思ったこと。
仮にも「横浜」マラソンを名乗る以上、無人の倉庫街ばかりではあまりに寂しい。もっと市街地を走りたい。関西では、「大阪」「神戸」「京都」と、続々都市型フルマラソンがスタートしているのだから、それと並ぶ屈指の大都会、横浜にフルマラソンを!という思いが募る。
横浜の中心地、市街地を走り抜けるフルマラソンがあったら、例えば箱根駅伝コースの一部でも走れる市民マラソンがあったら、大いに盛りあがると思うのだけれどなぁ…。
Tweet
無人の倉庫街と高速下を淡々と駆け抜けた「横浜マラソン」
スポンサーリンク