- 真珠記念日
- 世界人口デー(World Population Day)
- YS-11記念日
今日は世界人口デーである。
1987年の今日、世界の人口が50億人を超えたことから、世界の人口問題
への関心を高めてもらうために制定された、国際デーの一つである。
世界の人口は、年々増加を続けており、1999年には60億をも突破してしまった。
総務省統計局のレポート*1によれば、2050年には90億になる見込みである。
人口増加率は年々緩やかになっており、2040年以降、先進国ではマイナスにさえ
なってしまうと予測されている。
しかし、反面、開発途上国での人口増加は続くため、世界人口が100億に達して
しまう日も、いつかはやってくるのだろう。
そうなった時、地球はいったいどのような状況になっているのか、僕には
想像もつかない。
しかし、天才筒井康隆の手にかかると、この深刻になりがちな人口問題も、
鮮やかなスラップスティックSFへと変貌してしまう。
その名も「人口九千九百億」*2で、なんと、世界の人口が九千九百億に
なってしまったという状況を描いているのだ。
人口密度の低い火星で生まれ、火星で育った主人公にとって、九千九百億の
世界は、信じられないものであった…という内容だが、僕はこの小説を初めて
読んだ時、そのイマジネーションの凄さにあらためて敬服してしまった。
地球上に9900億もの人間が住めるわけないだろう、と思う人は、是非この小説を
読んでみていただきたい。
こういった、極限状況を徹底的に推し進めるタイプのSFを書かせたら、本当に
筒井康隆は天下一品*3である。