いやはや、なんとも壮絶な、過酷すぎるチケット争奪戦だった。
そう。
この『ボヘミアン・ラプソディ』ライブ場面原則全員タンクトップ上映チケットが、いよいよ発売されたのだ。
今日7月9日の午前0時、日付の変わるタイミングがバトルの始まり。
僕は、母艦のデスクトップPC前で、その数十分前から、運命の瞬間に待機していた。
僕は、基本的に超朝型の人間なので、普段、そんな時間までは起きていないし、しかも瞬発力がないから、スピード勝負は厳しい。
だから、これまでの争奪戦でも苦労し続けてきた。
今回は、事前の反響から考えて、過去最高の過酷さが要求されることが確実だったけれど、負けるわけにはいかない。
ということで、気を引き締め、老体にムチを打って頑張ることにした。
エントリー画面を立ち上げ、午前0時になった途端、F5(リロード)場面を押すだけ、という状態にしたのだ。
少しでもタイムラグをなくすため、僕なりの作戦を練ったのだけれど、結果的には、これが大失敗だった。
午前0時を過ぎて、F5ボタンを押しても、僕のPCでは、いつまで経っても購入可能にならなかったからである。
「これはおかしい」と思い、いったんシネマシティのトップページに戻り、あらためて『ボヘミアン・ラプソディ』の画像をクリックすると…。
なんと、殆どの席が埋まってしまっているではないか!
この時点で、時刻は午前0時0分30秒…ぐらいだったと思う。
発売開始から、わずか30秒しか経っていないのに、もう、席がなくなってしまう!
僕は大いに焦って、僅かに空いている席をクリックし、画面をスクロール。
「注意事項と規約に同意して、今すぐ座席を予約」ボタンをクリックした。
しかし…。
僕は、何度も何度も、このエラーに弾き飛ばされ、座席指定からやり直しとなった。
理由は簡単。
座席指定後、予約ボタンをクリックするまでの間に、競り負けたのだ。
立川シネマシティのチケット予約システムは、この《2段階クリックをしないと座席を確保できない》というのが、大きなトラップ。
単に座席ボタンを押しただけでは、ダメなのだ。
だから、こういった壮絶クリック合戦では、2段階クリックの瞬発力勝負になる。
僕は画面のリロードを繰り返し、そのたびに減っていく空席をクリック。そのたびに競り負けて、唖然呆然。
あぁぁ、もう、空席がなくなってしまう!
興奮と焦りで、指が震え、座席のクリックもままならなくなっていたが、チャレンジを繰り返すうちに、何とかエラーを乗り越えて、決済画面へと進むことができた。
やった!
と、思ったのだけれど、ここでまたしても、大きなトラップが待っていた。
この画面で決済ボタンを押すと…。
今度はこんなエラーが表示されたからである。
これまでの争奪戦で、見たことのない表示だ。
それぐらい、昨日のバトルは壮絶だったということだろう。
僕は、その指示通りに、「決済する」ボタンを押したが、何度押しても、このエラーが再度表示された。
いやはやまさか、これでダメになるのか。時間切れになってしまうのか。勘弁してくれ。
僕は、ここで、ひとつの可能性を思いついた。
画面が動かないなら、リロードがうまく機能していないのかもしれないと。ならば、F5ボタンで更新させてみよう、と。
これは、僕にとっては大きな賭けだった。
ともすると、座席指定のところまで戻されてしまう可能性があったからだ。
しかし、このまま待っていて、時間切れになったら目も当てられない。
僕は、祈るような気持ちでF5ボタンを押し、続けて決済ボタンを押すと…。
予約完了!
いやぁ、ホッとした。本当にホッとした。
僕にとっては、長い、長い、壮絶なバトルのような気がしたが、実際は、発売開始から僅か2分あまりの出来事。
386席の座席は、実にあっけなく埋まってしまった。
いやはや何とも凄い、凄すぎるバトルだ。
今回、僕は1人分の確保だったので、隙間の席を何とかゲットできたが、このシステムで、複数人数の座席を確保できた人などいるのだろうか…?