ディープに加わった新たな勲章

ディープインパクト号が顕彰馬に選定されました！！〜JRA公式
ついこの間引退したばかりだと思っていたのに、もう顕彰馬に選ばれるのだから、月日の経つのは早いものだ。顕彰馬の選考委員たちは頭が固く、ちょっとやそっとの実績ではなかなか投票しない。しかし、流石にディープインパクトの実績を見せつけられては、初回の選考から、投票せざるを得なかっただろう。むしろ、投票しなかった25名の委員に、その理由を聞いてみたいぐらいだ。
ディープインパクトについては、これまでに数え切れないぐらい書いてきたけれど、今一度、その輝かしい戦績を見直してみよう。

日付	レース名	頭	枠	人	着順	騎手	斤量	距離	状	タイム	3F
061224	有馬記念G1	14	4	1	１着	武豊	57	芝2500	良	2.31.9	33.8
061126	ＪＣ　　G1	11	6	1	１着	武豊	57	芝2400	良	2.25.1	33.5
061001	凱旋門賞G1	8	1	0	失格	武豊	59.5	芝2400	良	------	----
060625	宝塚記念G1	13	8	1	１着	武豊	58	芝2200	稍	2.13.0	34.9
060430	天皇賞春G1	17	7	1	１着	武豊	58	芝3200	良	3.13.4	33.5
060319	阪神大賞典G2	9	2	1	１着	武豊	58	芝3000	稍	3.08.8	36.8
051225	有馬記念G1	16	6	1	２着	武豊	55	芝2500	良	2.32.0	34.6
051023	菊花賞　G1	16	7	1	１着	武豊	57	芝3000	良	3.04.6	33.3
050925	神戸新聞G2	13	9	1	１着	武豊	56	芝2000	良	1.58.4	34.1
050529	東京優駿G1	18	5	1	１着	武豊	57	芝2400	良	2.23.3	33.4
050417	皐月賞　G1	18	14	1	１着	武豊	57	芝2000	良	1.59.2	34.0
050306	弥生賞G2	10	10	1	１着	武豊	56	芝2000	良	2.02.2	34.1
050122	若駒Ｓ	7	4	1	１着	武豊	56	芝2000	良	2.00.8	33.6
041219	新馬	9	4	1	１着	武豊	55	芝2000	良	2.03.8	33.1

今、改めてこの戦績を見直すと、ディープインパクトの凄さ、素晴らしさが脳裏に甦ってくる。体調最悪で出走し、ルメールの「奇襲」に破れた有馬記念、慣れぬ海外の地で泥にまみれた凱旋門賞以外は、文句のつけようがない戦績だ。
《数字上の実績》もさることながら、ディープの凄さは、そのレースぶりだった。道中は最後方のポジションに位置していても、3角付近から馬なりで（！）上がっていき、直線で突き放していくのだ。僕は、毎回、興奮が収まらないぐらいゾクゾクし、そして感動した。
ディープのレースはどれも凄いのだけれど、中でも1つあげるとすれば、僕はこの「天皇賞(春）」をあげたい。

2周目の坂の上りからまくり上げて先頭。この時点ではまだ1,000メートルも残っているのに、ここで脚を使っては、いくらディープでも苦しい。僕は一瞬そう思った。現に4角では、長距離の魔術師横山典弘がリンカーンを駆って、外から襲いかかってきているのだ。
しかし、ここからがディープの真骨頂。何と、いったん迫ったリンカーンを直線では更に引き離したのだ。上がり3ハロンの脚は、驚くなかれ33秒5である。いやはや、本当にこれは驚いた。
今後、ディープインパクトほどの馬を、僕は見ることができるのだろうかなぁ。