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古書には、独特の魅力がある。
だから、デパートなどの催事で、「古本まつり」などが開かれていると、
時間があまりない時でも、ついつい立ち寄ってしまう。
僕にとって古書の魅力は、通常の本屋では入手できないような
絶版本や古い雑誌を購入できることで、だから、雑然とした中で、
時間をかけて本を探していくことは、とても楽しい。
SFマガジンは1981年以来毎月買っていて、既に300冊近くを
揃えているのだが、もうすぐ600号になろうかという雑誌なので、
その歴史に追いつくために、古本屋には足繁く通った。
例えば僕が敬愛している筒井康隆氏の「邪学法廷」という作品は、
筒井さんのいずれの短編集にも収録されていない。
だから、この作品が載っているSFマガジン*1を、神田の古本屋で
見つけた時は驚喜したことを覚えている。
その他にも、筒井さんが編集長だった時代の「面白半分」や、
そんな短編集は実在しなかったのではないかとまで疑った
「発作的作品群」など、筒井さんの例をあげるだけでも
きりがないほど、古本屋には本当にお世話になった。
だから、ブックオフに代表される「古本の価値などはどうでもよく、
新しいこと、綺麗なことだけが重要」というような店には、僕は
全く魅力を感じない。
本に対しての愛情もなければ知識も持たずに参入してきて、正常の
出版流通ルートを荒らしているだけのようにしか思えないからだ。
ただ、そういった本屋で筒井康隆全集が100円で売っていたなどと
いう情報があったりすると、「これは筒井さんに対する冒涜だ!」と
思うのとともに、ちょっと悔しい気持ちも感じてしまうのだけれど。
*1:1968年5月号掲載