餃子来たーっ。
と、僕は思わず叫びそうになった。
黄金色に焼け、美しい羽根がついた焼餃子は、実に美味しそうだ。
この店の餃子は、以前、持ち帰りのものを食べた経験はあったが、店舗で味わうのは初めて。
持ち帰りのものでも、美味しくて感激した記憶があるので、焼きたてならば、さらに素晴らしいのは必至。
遂に僕は、念願だった「葉牡丹」の、出来たての焼餃子を食べることができるのだ!という感動に震えた。
囓ってみる。
いやぁ、旨い!
旨いぞ、旨すぎる。これは、餃界最強レベルの旨さ。
カリカリ感ともちもち感のバランスが絶妙な皮。羽根のアクセント。
野菜中心の具は、優しい甘みの中に、生姜が効いていて、独特の風味を醸し出す。
とてもあっさりしているので、いくらでも食べられそうな餃子だ。
何もつけなくても十分美味しいが、ラー油中心の酢醤油が合う。
それもその筈…。
ラー油は、この餃子専用の手作りバージョンが用意されていたからだ。
スプーンに「少々」という文字が書いてあるのが、ちょっと面白い。
辛いから、それほど入れすぎないように…という意味なのだろうか?
今度、店員の人に聞いてみることにしよう。
あまりに餃子が美味しいので、追加注文しようと思ったのだけれど、その前に、確かめておきたいことがあった。
水餃子の件だ。
この店の看板メニューは、間違いなく焼餃子。各種レビューを見ても、焼餃子の情報ばかりだし、店内に掲示されている写真も焼餃子だけ。
だから僕は、この店の水餃子について、「焼餃子のおまけ」で存在しているだけかと思った。
この皮と具材ならば、茹でるよりも焼く方が絶対に美味しい。だから、無理して食べる必要はない。
そう考えていたのだ。
しかし、メニューを眺めていると、その考えがぐらついた。水餃子の方が、少し高価(焼:6個400円、水:6個500円)だったからである。
同じ材料を、単に、焼くか茹でるかという違いだったら値段も同じになる筈。だから、きっと具材なども違うのではないか…?と、思えてきた。
ということで、店員に、「焼餃子と水餃子の具は同じですか?」と尋ねてみると…。
「いえ、全く違います。」という回答が返ってきた。
それならば、注文するしかない。
焼餃子ほどの感動はないと思うけれど、餃子ランナーの立場的に(?)両者の違いを検証しておく必要があると思ったからだ。