胸のどきどきが止まらない。
僕のようなオッサンがそんなことを言うと、「不整脈だろ?」と思われるかもしれないが、違う。
いくつになっても、胸はときめくのだ。
そう。
この本をゲットしたからである。
いやぁ、この表紙を見ただけで、心拍数が上がってしまう。なんて美味しそうな餃子なんだ!
それもその筈。
この魅惑的な餃子を作り出したのは、「餃子の王様」パラダイス山元さん。
それはもう、美味しいに決まっているじゃないか。
パラダイス山元さんの素晴らしさについては、過去何度も、エントリーで書かせていただいている。
今を遡ること、8年前。
僕は、僥倖にも、パラダイス山元さんの店である「蔓餃苑」へ、何回か訪れることができた。
あの時に巡り会った、そして食べた餃子の数々を、僕は一生忘れることがないだろう。
ミシュラン3つ星の店よりも予約がとりにくいと言われる「蔓餃苑」の入店権を、僕が何度か得ることができたのは、まさに奇跡。
それが証拠に、僕は、8年前の9月を最後に、「蔓餃苑」を再訪できていない。
「蔓餃苑」の入店ハードルは、当時よりもさらに上がってしまったため、もう不可能だとは思うけれど、あぁ、またいつか「蔓餃苑」に行きたいなぁ…。
そんなパラダイス山元さんの凄さは、その著書でも存分に発揮されている。
4年前には、餃界を騒然とさせた、空前絶後のレシピ集を上梓。
僕が「蔓餃苑」を訪れた頃よりも、さらなる進化を遂げた、奇跡の餃子たちに、僕は思わず見惚れてしまったほどだ。
そんな餃子の王様が、来年の1月と2月、NHKの《趣味どきっ!》で、講師を務められることになった。
興奮せずにはいられない。
《はじめに》では、番組スタッフからの熱い思いが語られている。
「餃子の王様」を講師に迎えての「餃子の王国(キングダム)」宣言だ。
目次を眺めているだけでも、心が躍る。いやはや、充実した内容ではないか。
「趣味どきっ!」の放映日は毎週月曜日の夜。
僕はこれまで、月曜日を迎えるたび、憂鬱な気分になっていたのだが、来年の1月と2月だけは、そんなブルーマンデーもバラ色になりそうだ。
テキストの内容は、非常に充実している。
基本的な餃子のレシピは、しっかりと掲載されているが、パラダイス山元さんが講師なのだから、もちろん、それだけにとどまらない。
多種多彩な餃子たちが掲載されており、どれもこれも魅惑的だ。
特に…。
この進化系餃子の紹介がたまらない。
海老餃子の強烈なインパクト。そして、納豆生ハム(!)餃子。
僕は納豆が大の苦手なのだけれど、この餃子なら食べられるかもしれない。
あっと驚く、スイーツ餃子の数々。パラダイス山元さんの構想力には、脱帽だ。
そして、それが(経験則上)美味しいに決まっているのだから、痺れてしまう。
皮と包み方だけにこだわった放映回もある。
僕は、《餃子は皮こそが命》だと思っている(だから、手羽餃子などという、餃子の名を騙るマガい物は許せない)ので、非常に興味深い。
全国の餃子を訪ねて、東へ西へ。
宇都宮、浜松、福島、神戸、八幡、宮崎、高知…。各地の名店餃子たちが紹介されていて、いますぐ飛んでいきたくなる。
さらに、テキストならではの《特典》として…。
パラダイス山元さんによる、餃子エッセイが何本も収録されている。
《読む餃子》の番外編といった趣で、とても嬉しい。
この本、「広がれ!餃子キングダム」には、隅から隅まで餃子愛が詰まっているのだ。
NHKテキストという位置づけではあるが、番組の存在なしでも、究極の餃子本として成立している。
それでいて、価格は(テキストということもあり)税込1,210円にとどまっていて、実にお得。
餃子好きならば、絶対に持っていて損はない本だと思う。超オススメ。
もちろん、番組も見逃せない。
月曜の夜は、餃子王国の日!と覚えておこう。
とにかくほんとにこれは素晴らしい本なのだけれど、推薦オビが…。(いや、却ってレアかも^^;)