別府大分毎日マラソンは、僕にとって、特別な意味を持つ大会だった。
数年前まで、僕は、何とかその出走条件をクリアしていたが、現状の走力では、出場など夢のまた夢。
だから、そのリモート大会である《別大チャレンジ》には、心が揺れまくった。
その出走条件が、とても緩かったからである。
リアルの別大マラソンは、最低でも、グロスタイム3時間半以内の走力が必要だが、この別大チャレンジは、大会期間(1/30~2/28)内に、フル距離を走ればいいだけ。
何回に分けて走ってもいいし、タイムも問わない。
これが果たして、「別大」と呼べるのかどうか、甚だ疑問だが、まぁ、だからこそ《チャレンジ》なのだろう。
別大マラソンとは、似て非なるオンラインマラソンなので、ためらいもあったが、結局僕は、応募することにした。
その決め手になったのは、一般エントリーとは別途に設定されていた、「宿泊パックエントリー」だった。
この宿泊パックは、【別府や大分の宿に泊まって、別大マラソンコースの一部を走ってみよう!】という企画。
いやぁ、面白そうじゃないか。
今後僕は、リアルな別大マラソンに復帰することはできないかもしれないけれど、気分だけでも味わってみたい。
そして何より…
別府「湖月」の絶品餃子を食べに行きたい!(こっちの方がメインかもw)という思いで、申込を決めた。
僕がこれを申し込んだ時点は、「Go To トラベルキャンペーン」のまっただ中。
宿泊パックには、キャンペーンが適用されなかったけれど、《旅をしましょう》的なムードが漂っており、僕の気分も昂揚した。
僕が組んだ宿泊日程は、2月20日~。
別府の地に泊まり、別大マラソンコースの一部を走って、絶品餃子で餃ビー打ち上げ、別府温泉を堪能…という脳内プランを描いていた。
JALの特典航空券でフライトも確保。準備は万端!の筈だった。
ところが…。
昨年末から、状況が激変。
悪夢のコロナ第3波がやってきたからだ。
Go To トラベルキャンペーンは、もちろん中止となり、東京には、緊急事態宣言まで発令されてしまった。
勤務先から、「他県への移動は控えるべし」という通達まで出てしまったので、とても旅行できるような状況ではない。
ということで、僕は泣く泣く、現地への旅行を諦めることに決めた。
実に無念だ。
もちろん、リモートマラソンには参加している。
昨日の時点で、僕は94kmを走っており、とっくに完走済み。
あとは…。
このTシャツとゼッケンで、別大コースを走るだけ!
だったのになぁ…。
こんな情勢なのだから、仕方がないこととはいえ、心にぽっかり穴が空いた気分だ。