僕は、本をこよなく愛している。
読書によって得られた幸福や知見は数えきれないほどあって、僕の人生の大きな部分を確実に形作っている。
だから、そんな僕を構成する本たちをまとめるのには、本当に苦労した。
1作家1作品という縛りをつけて、なんとか18冊まで絞ってみたものの、これが正解なのかどうかはわからない。
僕の人生に衝撃を与えた本は、この他にも数知れずあり、これがベストの選択だったかどうかは、未だに自信が持てずにいる。
ただ、こと「コミック」というジャンルになると、僕の読書体験は極めて弱い。
学生時代には、それなりに好きなコミックもあったけれど、社会人になると激減。
ここ10年というもの、殆ど全く読んでいない状態だ。
そんなコミックジャンルでも、僕を構成してきた要素はあるのだろうか。
18冊選ぶほど思い入れのあるコミックはないし、半分の9冊でも厳しいかも…と思いながらつらつらとWebを巡っていたら、こんなページを発見。
5つなら選べるかも!
と思いながら、確認してみるとあっけなく選ぶことができた。
僕が青春時代に愛し、当時の僕を形作ってくれた5つのマンガは以下の通り。
めぞん一刻(高橋留美子)
個人的には、別格中の別格。
僕は、「ビッグコミックスピリッツ」連載中から読んでいたし、毎号続きが気になってたまらなかったほど。
僕の青春時代を形作ってくれた、本当に大切なコミックだ。
管理人さん(響子さん)と五代くんとの《絶妙の距離感》が、とにかくたまらなかった。
恋のライバルたちや、多種多彩な住人たちとのドタバタ劇も最高で、爆笑したことも数知れない。
ラブロマンスとしても、コメディとしても超一級のウルトラスーパーコミック。
これまで何度も何度も読み返してきたし、これからもまた読み続けていくはずだ。
ブラック・ジャック(手塚治虫)
これもまた、不朽の名作。
いったい何度心を打たれただろう。胸を締めつけられただろう。
わずか20ページ程度の1話完結スタイルなのに、壮絶な人間ドラマが詰まっている。
実に奥深くて、何度読んでもシビれる作品ばかりだ。
クールでストイックに捉えられがちなブラック・ジャックの人間味を引き出し、ユーモアを添えるピノコの存在が、これまたたまらないんだよなぁ。
マカロニほうれん荘(鴨川つばめ)
このコミックに出会った時の衝撃は忘れられない。
僕は、「少年チャンピオン」連載開始時から読んでいたが、あまりの面白さに、いてもたってもいられなかった記憶がある。
当時僕はまだ小中学生だったはずだが、未だに鮮明に覚えているほど、このコミックの凄さは衝撃だったのだ。
圧倒的なスピード感と唯一無二のギャグセンスに脱帽で、それらは、僕の子供心を掴んで離さなかった。
僕は、子供の頃からお笑いが好きで、ギャグ漫画を好んで読んできたけれど、そんな僕が一番愛したのがこのコミックだ。
包丁人味平(牛次郎[原作] 、ビッグ錠[漫画] )
4冊目は、好きなジャンルの料理漫画にしようと決めたが、少しだけ迷った。
「美味しんぼ」には一時期かなり嵌まったし、「ブラック・ジャック」の料理人版(?)と思えなくもない「ザ・シェフ」も好きだった。
「美味しんぼ」には、しばしば餃子が登場し、餃子回だけを集めた特別編集版もいくつか出ている。
だから、餃子ランナーとしては「美味しんぼ」を選ぶべきでは?
とも思ったのだけれど、《私を構成する》という意味においては、こちらの方が上だった。
料理漫画という括りにはなるが、正確に言えば、これは「対決」漫画だ。
それも「美味しんぼ」のような、正統派対決ではなく、破天荒で常識無視のハチャメチャな展開が繰り広げられる。
調理人同士が氷の彫刻で対決したり、汗が料理の隠し味(!)になって勝利したり、カレー店対決が、デパート全体の集客を左右したりする。
そんなバカな!と思えるような展開満載なのだけれど、しかし、でもそれが本当に面白い。
味平は料理の《天才》だという設定だけで、すべてを押し通してしまう強烈なパワーが、この作品には溢れていた。
僕は、その強引な展開にとても惹かれてしまったのだ。
馬なり1ハロン劇場(よしだみほ)
最後の1作は大いに迷った。
餃子ランナーなのに、餃子マンガを選ばないのなら、せめてランナー漫画は選んでおくべきだと思ったからだ。
だから最初は「マラソンマン」にしようかと思ったのだけれど、「私を構成する」漫画か?と考えると、ちょっと違う気がしてきた。
僕がマラソンを始めたのは15年前で、それ以降、ランニングにのめり込んだ後に出会った本だったからだ。
となると、毎週リアルタイムで読んでワクワクしていたこの漫画の方が企画の趣旨にはあっていた。
僕がランニングを始める前…競馬三昧の日々を過ごしていた頃。
当時「週刊競馬報知」に連載されていたこのコミックに、僕は嵌まりまくっていた。
実在する馬を擬人化して(これがまたどれもこれも可愛い)、実在する騎手たちもデフォルメして、ほぼリアルタイムの競馬トピックスを題材に、毎週物語は描かれていた。
もしもこの馬が喋ったらそう言いそうな、騎手たちとの会話もそうなりそうな、「いかにも」の展開が満載で、競馬ファンとしては、シビれるぐらいたまらなかったのだ。
今、僕は全く競馬に興味がなくなってしまい、この10年というもの、馬券は1円たりとも買っていない。
しかし、僕の人生のうち20年以上は競馬にハマり続けてきたし、その当時、この漫画にはワクワクさせ続けられてきた。
だから、ある一定時期「私を構成した」漫画であることは間違いない、のだ。











