僕の子供の頃の夢は、新聞記者になることだった。
大きな夢を求めて、僕なりに勉強もしたのだけれど、結局夢は叶わなかった。
「書く」ことは大好きなので、こんなブログ*1を11年以上も書き綴ってはいる。だけれど、やっぱり、それは単に駄文を書き捨てているだけ。
新聞記者の世界とは、大きな大きな、超えようのない壁がある。
当たり前だけれど、この映画は、そんなことを僕に痛感させてくれた。
いやぁ、「ホンモノ」の新聞記者というのは、本当に凄い、素晴らしいということを、僕は、この映画で実感した。
なにより、この映画が、事実を元にした物語だということに衝撃。カトリック教会の神父たちによる児童への性的虐待。そんな恐ろしい事件が、かつてボストンで発生しており、このスクープが生まれるまで、それは隠蔽され続けてきたのだ。
ボストンは、7年前に訪れた時、その魅惑的な街並に痺れまくった記憶がある。
あの、情緒溢れる素晴らしい街で、こんな凄い事件が実際に起きていて、それと戦った新聞記者たちがいたとは!
物語は、淡々と進むので、正直に書くと、前半は少しのめり込めない部分もあった。しかし、中盤、「ある事件」をきっかけに、俄然、チームがさらに一丸となっていく。
僕はそこからぐいぐい引き込まれていった。
マーク・ラファロ、マイケル・キートン、リーヴ・シュレイバー、ジョン・スラッテリー、スタンリー・トゥッチ。
名優たちによる、個性のぶつかり合いが凄い。特に、「動」のマーク・ラファロと「静」のマイケル・キートンの対比に唸った。だからこそ、このスクープは成就したのだ。
紅一点、レイチェル・マクアダムスも、実にいい存在感を醸し出している。
流石は、オスカー作品賞、脚本賞。本格映画好きであれば、必見の1作だと思う。
パンフレットも、勿論購入。
英字新聞風で、とっても素敵な作りになっている。
世紀のスクープを作り上げたメンバーたち。
これは映画だから、実際は別人なのだけれど、実際に、このメンバーだったんじゃないかと思ってしまうほど、嵌まっていた。
あぁ、やっぱり新聞記者になりたかったなぁ…。
*1:「はてなブログ」ユーザーとしては、まだ1ヶ月弱だけれど、「はてなダイアリー」で11年以上書いている^^;