餃子ランナーは電子機器の夢を見るか?

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一瞬の「箱根駅伝」街頭観戦

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正月と言えば箱根駅伝だ。
普段、僕は駅伝などには全く興味を持っていないのだけれど、箱根駅伝だけは別で、毎年欠かさず(仕事がなければ)見るようにしている。これだけは、大学生の頃からの習慣で、これを見ないと正月を迎えた気がしないのだ。年が明け、学校が始まると、所属サークルではこの話題が常に中心だったから、それに洗脳させられてしまったということもある。僕の母校(中央大学)は、過去最多優勝を誇っており、過去に6連覇などという凄い記録も持っているから、箱根駅伝は数少ない母校の宝なのだ。ただ、実際に凄かったのは1960年代までのことで、70年代以降は1996年に1回の優勝があるのみだ。だから、解説などでも「古豪」という微妙な紹介のされかたをしている。流石に「古豪」だけあって、いつもいいところまではいくのだけれど、終わってみれば5位あたりというところに落ち着いている。競馬に例えるのなら、いつも掲示板といったところでどうにももどかしく感じることが多かった。ならば、自分でそのもどかしさを吹っ切ってしまおう、そうだ、応援に行くのだ!と、突然思い立ち、僕は、今年箱根駅伝を街頭観戦しに行くことに決めた。今年の中央大学は、例年にない粒ぞろいで、優勝候補の1角にもあげられている。1区の上野は、高校記録を保持しているというスーパールーキーの1年生だ。これは期待できるぞ。と思いながら、朝も早々、花の2区と呼ばれる区間で観戦を行うために出かけた。
観戦をする地点に着くまで、途中の情報をほとんど得ることができなかったのだが、おそらく、ある程度の上位集団で入ってくるだろう。そう予想して僕は待っていた。はじめての駅伝街頭観戦。街頭で配られた読売新聞の旗を振りながら、僕は固唾を呑んで選手の到着を見守った。先導車が来て、そのあとも数えられないくらいの関係車両を挟んで、トップの選手がやってきた。
なんと、東海大学だ。今回の往路では結果的にこの東海大学が、1区から5区まで先頭を守り通すのだが、競馬に例えるなら、これは「あっと驚く人気薄の逃げ切り」である。事前のタイムだけで判断すると、絶対に予想できないところで、だからこそ駅伝の難しさがある。
と、そんなことはともかく。あっという間に走り抜けていった選手の走りに僕は唖然としていた。噂には聞いていたが、あんなにも速いとは。20km以上の距離を走るというのに、間違いなく僕が100mを走る速さより速い。マラソンランナーの凄さを改めて実感した瞬間であった。東海大のあとを追うように、インチキ大学生の黒人が走ってきた。前から思っていることだが、僕は大学駅伝にこういった黒人が交じって走ってくることについてはどうにも納得できない。大学生でもなんでもないだろ、あれは。これについては言いたいことが山ほどあるのだが、どうにも話が拡散しそうなので稿を改めることにして、観戦記に戻ろう。
そのあと、次々と各校の選手たちが凄いスピードで僕の目の前を通過していったが、肝心の中央大学の選手が、来ない。おかしい。見逃したか。いや、見逃してはいない筈だ。それにしてもなぜまだ来ない。もう10校以上が通り過ぎているぞ、まさかこんなに遅い筈は。と思いながら呆然としていると、数えること18番目、中央大学の選手がやってきた。おいおい、いったいどういうことなんだこれは。トップから相当時間が経っているぞ。何かアクシデントでもあったのか。ここまで順位が落ちると、やばいぞ。僕の頭の中では、繰り上げスタートやら、シード落ちやらの嫌な予感が渦巻いて止まらなくなってしまった。まだまだ10区間中の2区目ではあったのだが、駅伝の場合、こういった序盤での大きな出遅れは致命傷になることがあるからだ。
全選手が通過するまで、正味10分程度。待っている時間の方が遙かに長かった僕のはじめての生駅伝観戦は、あっという間に終了した。興奮と感動を予想していたライブイベントが、衝撃と落胆という結末になるとは思ってもいなかったのだけれど。
街をさまよいながら帰路に着く。時刻は午後1時をゆうに過ぎた頃だったと思う。駅伝は5区、名物の箱根山登りを迎えている頃だ。僕は、正直テレビを見るのも恐かったのだが、何とか少しでも順位を上げていて欲しいと願う気持ちの方がそれを上回っていた。
果たして、箱根駅伝には多くのドラマが待っていた。東海大の初めての往路優勝、順天堂大学エース今井が作った山登りの驚異的な区間新記録。どれも凄いが、僕にとっては、いつの間にか6位まで上がってきていた中央大学の方が、遙かに大きなドラマであった。流石だ。あんな大ブレーキがあったのに、終わってみれば定位置近くまで押し上げてきているとは。これが「古豪」の力なのか。
明日は復路。僕は仕事があるため見ることが出来ないのだけれど、6区には山下りのスペシャリスト野村が控えている。トップとは4分差。決して逆転不可能な数字ではない筈だ。今日のような追い上げができるなら、決して夢ではないと、僕は思っている。

▽往路成績
(1)東海大 5時間32分11秒
(2)駒大 5時間32分41秒
(3)日大 5時間34分9秒
(4)順大 5時間34分46秒
(5)日体大 5時間35分41秒
(6)中大 5時間36分36秒
(7)亜大 5時間38分4秒
(8)山梨学院大 5時間38分17秒
(9)城西大 5時間39分8秒
(10)神奈川大 5時間39分10秒
(11)中央学院大 5時間39分44秒
(12)東洋大 5時間39分47秒
(13)法大 5時間39分48秒
(14)大東大 5時間40分21秒
(15)早大 5時間40分26秒
(16)明大 5時間41分23秒
(17)専大 5時間42分34秒
(18)帝京大 5時間46分23秒
(19)拓大 5時間53分55秒
・関東学連選抜5時間42分25秒(関東学連選抜はオープン参加のため順位なし)


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