走るべきか、休むべきか…。
昨日の僕は、大きな葛藤に苦しんでいた。午前中は所用があっため、走るならば午後、と決めていたが、14時を過ぎても、まだ心は決断できなかった。
普段の週末であれば、迷うことなく走っていた筈なのだけれど、昨日は、そうもいかない理由があったのだ。
それは、週半ばに突然発生した、尾てい骨と膝の違和感が治まっていなかったため。
金曜日はウォーキングに切り替え、土曜日は完全にオフとした。それできっと回復するものと期待したのだけれど…ダメだった。
サロマ1週前。
今は絶対に無理をする時期じゃない。もしもここで無理して、身体を痛めてしまったら最悪だ。
だから、ここは、回復に専念しようかと思った。
が…。もう一方で、「走らなければならない」と考えてしまう理由もあった。
そう。
岩本先生の練習メニューだ。
僕は、これまで、この本の基本メニューをしっかりこなしてきたとは言えない。設定タイムを守れない時が多かったし、ソツケンだってできなかった。
しかし、「アレンジメニュー」*1などにも助けられながら、スケジュールだけはできる限り守るようにしてきた。
この本では、さまざまなレベルでの練習メニューが設定されているが、どのレベルにおいてもレース1週前の日曜日は、「レースペース走20km」となっている。
アレンジメニューはなく、重要度を示す☆の数も2つ半なので、非常に重要なトレーニングの日なのだ。
だから、僕は大いに悩んだ。葛藤し続けた。そして…。
気がついたら、荒川の河川敷に立っていたw
決断の遅さが災いし、天気は雨に変わっていた。しかし、去年のサロマは雨中のレースだったし、僕は、基本的にどんな天気でも走るので、大きな問題ではなかった。
僕にとって、問題だったのは、尾てい骨や膝の違和感だ。
とりあえず、走り始めてみることには決めたけれど、レースペースにはこだわらず、無理のない範囲で走るつもりだった。
また、それでも痛みが出てくるようだったら、すぐにやめよう、と決めていた。
と言うことで、コース設定についても変更。
いつもならば、「上流、もしくは下流に向けて走り出し、中間地点で折り返す」というパターンをとるのだけれど、そうしてしまうと、リタイアになった時、帰宅が少し面倒になる。
ということで、スタート地点から数キロ程度の道を、「行ったり来たり」することに決め、走り出した。
雨は、降ったり止んだりでそれほど強くならず、膝は全く気にならなかった。
尾てい骨だけは、ちょっとスピードを上げようとすると痛んだが、ゆったりランに切り替えて凌いだ。
Bluetoothヘッドホン経由で、録音していた「中島みゆきのオールナイトニッポン月イチ」*2を聞き流し、楽しく、走り続けていたら…。
20km、完走!
来週走る(筈の)100kmに考えれば、たいした距離ではないのだけれど、身体の状態が心配で走り始めただけに、完走できたのは嬉しかった。
ペースは、キロ5分48秒。
全く無理せず走った割には、悪くなかった。岩本先生が設定してくださったレースペースには及ばないものの、このペースでサロマを走れれば、サブ10じゃないか。
まぁ、それは夢のまた夢としても、とりあえず、練習メニューのスケジュール通り走り切れた、ということが大きい。達成感はひとしおだ。
レース本番で苦しくなった時、この達成感が、メンタルの支えになることを祈りたい。