餃子ランナーは電子機器の夢を見るか?

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演出の見事さに酔った「フロスト×ニクソン」

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連休前に名画座で観賞。

僕は、外国の政界事情に疎く、ウォーターゲート事件というのも「ニクソンが関係している」というぐらいの知識しかなかった。恥ずかしいことこの上ない。
だから、その事件を発端とした実話で構成されたこの映画にはついていけない可能性もあった。知識不足故に、途中で辟易していたのではないかと思うからだ。
しかし、それは杞憂だった。
冒頭で、そのウォーター事件が再現され、そこからぐいぐい僕は引き込まれた。事件の背景をよく知らない人にもわかりやすい構成だ。前半、所々に、この番組に関係した人々のインタビューが、ドキュメンタリー調で挟み込まれ、知識の手助けになってくれる。映画本編のストーリー展開をブツ切りにしいてしまうため、ともすれば陳腐になりがちな手法だけれど、僕には無理がないように感じた。
後半。伝説の「フロスト×ニクソン」インタビュー番組の再現シーンでは、さぞや、行き詰まるインタビュー対決が見られるかと期待した。このインタビューに至る以前の展開では、とにかく、ニクソン役のフランク・ランジェラが素晴らしく、圧倒的だったので、どうやってフロストが巻き返していくのかと思ったのだ。
しかし、インタビューに入っても、ニクソンの迫力に押されっぱなしで、フロストには全く精彩がない。まさに大人と子供。これでは勝負にならないと思ったのだけれど…。
いやはや、まさか、あぁいった展開が待っているとは。どこまでが実話だったのかどうか、僕にはよくわからないけれど、映画の展開ということを考えれば、きっとアリなのだろう。余韻が残るラストシーンも含め、素直によくできた佳作。


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