発作的ひとりマラソン症候群(その2:追憶のひとり東京マラソン(後篇))

(承前) 3月21日。午前7時半。 僕は新宿都庁前にいた。 あの日と同じだ。そう思っただけで気分が高揚してきた。あの日は、それから1時間40分後、夢の時間が始まったのだ。 最初は、スタート時刻も合わせようかと思ったのだけれど、諦めた。あの日と違って、車道をゆったり走れるわけじゃない。歩道を走るしかないため、時…