昨晩帰宅すると、2冊同時に届いていた。
待ちに待っていた、筒井康隆先生の新刊だ。
僕は、子供の頃から数十年来のツツイストで、筒井先生の新刊にはいつもワクワクしてきた。
新刊の発売情報を知るたびに興奮し、その発売日には歓喜した。
単行本はもちろん、文庫化されたものもすべて買うから、文庫が出るとまた小躍りした。
そんな思いは今でも変わらない。
だから、そんな筒井先生の最新エッセイ集と、文庫化エッセイの同時発売は、盆と正月がまとめてやってきたような気分になる。
ツツイストならば、きっと皆、同じ感情を抱くのではなかろうか。
小粋な計らいをしてくれた、新潮社さんに感謝だ。
「筒井康隆、九十歳のあとさき」は、2022年以降の筒井先生のエッセイを、時系列に沿ってまとめたもの。
新潮社のPR誌「波」に連載されていたエッセイが中心となっているが、同時期の貴重なエッセイも併録されている。
僕は「波」を定期購読しているため、ほぼリアルタイムで読んでいたのだけれど、こうやって本になり、まとめて読むと新たな感慨がこみ上げてきた。
目次には、掲載時の先生の年齢も記載されており、88歳から91歳に至る時期のエッセイであることがわかる。
さまざまな変化を経ながらも、書き続けてくださっている先生の文章を、単行本でまとめて読めるというのは、この上なく幸せだ。
「不良老人の文学論」は、2018年に刊行されたエッセイ集の文庫化。
もちろん僕は単行本も買っているので、今回揃い踏みさせてみた。

単行本では、筒井先生ゆかりのキャラクターである「ベティ・ブープ」が描かれていて印象的だったのだけれど、文庫本の表紙は一転して渋いイメージ。
しかしこれもまた、実にカッコいい。
《文学論》と言ってもお堅い文章にはなっておらず、筒井先生ならではの味わい深い文体で、さまざまな作家や表現者たちについて綴られている。
文学好きならば、読んでいるだけで幸せな気分になれる珠玉のエッセイ集だ。
僕はもちろん何度も読み返しているけれど、文庫化されたことで、いつでもどこでも持ち歩いて、また読める。
いやぁ、もう最高じゃないか。




