異常な暑さが続いている。
冷房のある場所から、いざ外に出ると、あまりの熱気で気持ちが悪くなる。それもその筈、今年は、例年に比して、猛烈な酷暑になっているからだ。
7月の東京における、ここ3年の気温を比較してみると、その状況は歴然。
2016年
最高気温が35℃超の、いわゆる猛暑日は、月間で2日間だけ。
逆に、30℃を下回った日が13日間もある。
熱帯夜になったのは5日間だけで、それも25℃止まり。雨の日も2日間ある。今から見ると、天国のような年だった。
2017年
猛暑日は、前年同様2日間にとどまっている。
ただ、全体的な気温は底上げされており、30℃を下回った日が5日間しかなく、熱帯夜は16日間もあった。
だから、7月は暑かったなぁという記憶が残っている。
しかしこれも、今年に比べれば極楽の年だったのだ。
今年、2018年。
月末まで、まだ1週間以上残しているのに、猛暑日が8日間もある。
最低気温が下がらないのも特徴で、熱帯夜は、既に18日間にも及び、7月13日からは、なんと11日間連続。
昨日は、熊谷で日本歴代最高気温の41.1℃が出るほど異常な気温になったが、東京の暑さも半端じゃなく…。
最高39℃/最低29℃!
というのだから呆れるしかない。
今年の7月は、とにかく天候が良く、例年に比べて、夕立が極端に少ないのも大きな特徴。
連日、天気図に延々と並ぶ太陽マークは、本来、気分がいい筈なのに、今年に限っては、恨めしく見えるほどだ。
こんな状況で、毎年東京の暑さが加速していったら…。
ちょうど2年後の今日から始まる東京オリンピックが、僕は本当に心配だ。
屋外陸上競技は、どれもこれも危険だが、ランナーとしては、やっぱりマラソンが気になる。
「男女マラソンは、その開始時間を繰り上げる」というニュースを聞いた時、少しは解決になるのかと思ったら、たった30分だけだった。
日が長いこの時期、午前7時半が7時になったところで、たいして変わらない。7時は、もはや太陽が煌々と照りつけている時間帯だからだ。
例えば今日の状況を確認してみると…。
今、これを書いている午前4時の段階で既に27℃もあり、午前7時には、29℃になっている。
体感温度(RealFeel)としては、午前7時の段階で、なんと、35℃!という予想が出ているのだから驚きだ。
もしも、2年後のマラソン開催日も同じような状況だったら…。
選手にとって過酷すぎるのは言うまでなく、ボランティアの方々や、観客の生死に関わる気温ではないかと思う。
そんな状況(あるいはもっと酷い状況)が予想されるのに、午前7時スタートで解決策になんかなるものか。
開催時期を変更するのがベストだけれど、今更できる筈はないので、せめてもの解決策は、「夜明け前にスタートすること」ぐらいしか思いつかない。
夜明け前ランナー(?)である僕の感覚で言うと、気温が高くても、強烈な日差しがなければ、何とか耐えられる気がするからだ。
ただ、夜明け前スタートには、大きな課題がある。
例えば午前3時の開始にした場合、現状、公共交通手段がないため、ボランティアや警備の配置が困難、という問題は考えられる。
しかし、その日だけ特別に電車を動かすとか、ボランティア向けに車を手配するとか、何とか方法は考えられる筈だ。
東京オリンピックの開催年は、祝日を無理矢理移動したりするような特別措置だって行うのだから、行政が動けば、きっとなんとかなる。
と…。
ここまで書いて思ったのだけれど、やっぱりそれは無理であるような気がしてきた。
そんな時間にレースが行われたら、当然、沿道には大きな騒音が生じる筈で、近隣住民の方々に、多大な迷惑が生じるに決まっているからだ。
ということで、午前7時開始というのが、ギリギリの妥協点だったのかもしれないなぁ…。
2年後は、今年のような酷暑にならないことを、ただ、祈るしかない。