4月24日から、モバイルバッテリーの機内持ち込みルールがさらに厳格化された。
モバイルバッテリーの機内持込みの新たなルール(従来のルールからの追加分)
・ 機内持込みのモバイルバッテリーは2個(160Wh以下に限る)まで
・ 機内においてモバイルバッテリーへの充電をしないこと
・ 機内においてモバイルバッテリーから他の電子機器への充電をしないこと報道発表資料:モバイルバッテリーの機内持込みの新たなルールについて~4月24日から新たなルールを適用します~ - 国土交通省
これは、国際民間航空機関(ICAO)が定める国際基準の緊急改訂に準拠した対応となる。
モバイルバッテリーに関する規制は、2010年頃からすでに厳しくなっており、預け入れが不可だったり、容量の上限は160Whまでという制限があった。
昨年の7月8日には、機内持ち込み後も座席上の収納棚への保管が禁止され、手元で保管しなければならなくなった。
そして今回、さらに厳格な制限が加わったということになる。
何より大きな変更は、「バッテリー容量に関わらず、機内に持ち込めるのは1人2個まで」となったことだ。
従来は、100Whを超えて160Wh以下の容量が大きいものについてのみ、「1人2個まで」という制限だった。
だから、100Wh以下のモバイルバッテリーであれば、(常識の範囲内で)何個でも持ち込めたのである。
100Whという表示方式が、バッテリー容量の一般的な記載と異なるため、ちょっとわかりにくいが、超大容量と言える26,800mAhのバッテリーでも99.16Whなので、一般的なバッテリーならば何個でも持ち込めたのだ。
しかし今回の変更でそうはいかなくなった。
この変更はなかなか痛い。
例えば、MagSafe対応でスマホにくっつけて使うような、5,000mAh程度の手軽なバッテリーでも「2個のうちの1個」と計算される。
となると、残り1個しか持ち込めない。
いざ海外に着いた時に、不安を抱いてしまいそうなので、機内に持ち込むバッテリーの選択には悩まされそうだ。
ただまぁ、現在のリチウムイオンバッテリーに発煙・発火のリスクがあることは確かなので、2個持ち込めるだけでも幸せと言えるのかもしれない。
こういった規制にも関わらず、今後もまたモバイルバッテリーの発煙や発火といった事故が続けば、さらに規制が厳しくなる可能性もありそうだ。
僕は、現状のリチウムイオンバッテリーに取って代わる、「極めて安全なタイプの」モバイルバッテリーしか持ち込めなくなる時代も来るのでは……という思いも抱いていた。
だから。
このニュースには驚いた。
従来のリチウムイオンバッテリーよりも「安全」であることを謳って発表されたナトリウムイオンバッテリーが、航空機内へ持ち込めなくなったのである。
エレコムは、昨年3月にナトリウムイオン電池を使用したモバイルバッテリー「DE-C55L-9000シリーズ」を発売。
その安全性の高さをアピールしてきた。
しかし、ICAOにはナトリウムイオン電池に対応した基準がなく、国際基準上は持ち込み不可の扱いになっているということで、日本国内においても、機内への持ち込みが不可になったようだ。
ナトリウムイオン電池は新しい技術であるため、いくら《安全》と言われても、航空輸送上の基準として扱うには検証データが足りないということなのだろう。
エレコムとしては、リチウムイオンバッテリーに代わる次世代バッテリーとして打ち出していくつもりだったろうから、これは大きな誤算かもしれない。
安全性に期待してこのバッテリーを買った人はやりきれないだろうなぁ…。

