ジュネーブは、もちろんスイスの都市だけれど、フランスだ。
そう感じてしまうほど、街なかではフランス語が溢れていた。
ジュネーブと言えば、世界に名だたる国際都市だから、英語も普通に通じるだろう…と思ったが、甘かった。
これはあとで知ったことなのだけれど、フランス語も、世界的には主要な公用語なので、フランス語圏の人たちは「英語を話す必要などない」のである。
パリなどでは、たとえ英語が話せても、フランス語にこだわっている人も多いと聞く。僕もそれは分かっていたつもりだったのだけれど、ジュネーブでもそうだとは思わなかった。
そんなジュネーブで、いったい、「餃子」はどんな位置付けなのだろう…と思い、僕は、市場調査に出てみることにした。
なんだか話が繋がっていないような気もするが、気にせず進めるw
ジュネーブのスーパーで頻繁に見かけた「餃子っぽい」ものは、これだった。
形は、なんとなく餃子風だ。
しかし、出来上がりの写真を見ると、どう見ても餃子ではない。パスタの一種だろう。
世界各国には、こういった「餃子的な食べ物」がある。
これはこれで、僕は悪くないと思っている。少なくとも、「手羽餃子」などと言う《エセ餃子、詐欺餃子》よりは、よっぽど餃子だ。*1
これがジュネーブ料理、フランス語圏の餃子…ということであれば、僕は、実食しようと思った。街のレストランに繰り出して、これを注文するのだ。
しかし、ちょっと調べてみたところ、これは、ジュネーブ料理でもなければ、フランス料理でもないことが判明。
そもそも、Tortelloniというのはイタリア語で、イタリア料理だということがわかったからだ。
結構有名な料理らしく、イタリア料理好きの人にとっては、「餃子ランナーの癖に、そんなことも知らなかったのかよ」と笑われそうだ。
種類もたくさんあったので、この料理は、ジュネーブでも結構人気なのだろう。
ただ、僕はこれをここで食べる気になれなかった。
有名なイタリア料理と言うことであれば、きっと、日本でも食べられる筈。本場でもないジュネーブで、これを食べる理由がないからだ。
ということで、途方に暮れかけていたところ、これを見つけた。
Dim Sum Gyoza!
おぉ、ちゃんと餃子があるじゃないか!
Dim sumというのは英語で「点心」のこと。
だからここは英語表記になっていると思うのだけれど、そのあとが、「dumpling」でもなく、「potsticker」でもなく、ちゃんと「Gyoza」と表記されているのが嬉しい。
国際都市のジュネーブにおいて、「餃子」が「Gyoza」として販売されているということは、「Gyoza」が世界の公用語になったと言っていい。(ホントか?w)
ということで、大いに餃子気分が高まった僕は、意気揚々と街に繰り出した。