いやぁ、これは嬉しいニュースだ。
今年の夏、ベトナムに出かけた際、僕は、「Grab」アプリのお世話になりっぱなしだったからである。
実を言うと、ホーチミン到着時点で、僕はGrabの存在を知らず、もっぱら流しのタクシーを利用していた。
しかし、どこへ行くにも、ドライバーとの意思疎通に四苦八苦。
何しろ、ドライバーは英語が殆ど理解できず、僕は、ベトナム語を全く話すことができない。Google翻訳などを使って、苦労しながら乗り続けていたことを思い出す。
ぼったくられる心配が否めず、随時、料金メーターやルートを確認しながら乗っているのも落ち着かなかった。
案の定、何回か(故意ではないかもしれないが)遠回りをされ、不愉快な気分にもなった。
しかし、現地で待ち合わせした旅行通の友人に、このアプリの存在を教えてもらい、登録を完了してからは、いやはや、もう天国だった。
何しろ、「Grab」アプリ上で確定した料金以上はかからないし、ドライバーと言葉を話す必要もない。クレジットカード決済もできて、ポイントまで貯まる。
本当に、本当に、素晴らしいアプリだったからだ。
ホーチミンにおいては、「Grab」の契約ドライバーが溢れており、一般タクシーよりも格安価格で乗車できるというのも、大きな魅力だった。
ただ、日本での「Grab」は、それとちょっと状況が異なる。
日本のタクシー配車アプリである「ジャパンタクシー」との連携だから、「Grab」社と契約したドバイバーの車を呼ぶわけではなく、あくまで「ジャパンタクシー」と契約しているタクシーを呼ぶという仕組みだろう。
だとすると、価格面で大きなメリットは得られないと思うが、それを差し引いても、大いに魅力的。
ジャパンタクシーは、今年の10月25日から認可された「事前確定運賃」をいち早く導入している。
そして、この制度が生まれたからこそ、「Grab」の日本上陸も可能になったのだと思う。
料金も行き先も、乗客とドライバーが合意した上での乗車となるため、車内で言葉を話す必要がない。
これは、訪日外国人にとっては、大きなメリットとなるはずだ。
いや。
外国人だけのメリットではない。日本人にとっても、これは大きな魅力。
今後は、下車するまで価格がわからないイライラや、信号待ちや渋滞の間にメーター料金が上がる(これが本当に腹立たしい)から解消されるからだ。
しかも「Grab」は、さらに大きなポテンシャルを秘めている。
日本での「Grab」は、とりあえずタクシーの配車のみだが、ベトナムでは、バイクの乗車サービス(GrabBike)デリバリーサービス(GrabFood)も花盛りだった。
今後は、日本でもさまざまな「Grab」サービスが利用できるようになることを、大いに期待したい。
Grab bikeからのホーチミン: 急成長中の街を眺めながら歴史、経済、文化まで語る前衛的ベトナム論 (元気もりもり文庫)
- 作者: 小森悠矢
- 出版社/メーカー: 元気もりもり文庫
- 発売日: 2018/11/24
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る