ついにこの日がやってきた。藤井聡太《棋聖》の誕生だ。
これまで屋敷伸之九段が持っていた、最年少タイトル獲得の記録を、30年ぶりに更新。
昨日の対局直後には、テレビでニュース速報も流れたほどの快挙を成し遂げた。
それも、若干17歳にしてタイトル獲得というのが凄すぎる。(屋敷九段は、18歳6ヶ月で獲得)
今年は、4月5月に開催される筈だった棋戦が、ウイルス騒動で大幅に制限された。
そのため、藤井七段が17歳のうちにタイトル獲得するのは難しいと思われていた。
しかし、制限解除となるや、超過密な対局スケジュールをくぐり抜け、18歳の誕生日(7月19日)を迎える直前に達成。
いやはやなんともドラマチックだ。生まれながらに《持っている》としか言えない。
まさに、屈指のスーパースターだと言える。
現在、将棋界で有しているタイトルは、たった8つ。
そのうち3つを有していた、現役最強棋士のひとり、渡辺明三冠を相手に勝ち取ったのだから、価値が高い。
月刊誌「将棋世界」の最新号では、31年ぶり最年少でタイトル戦に初登場となる藤井七段を特集している。
なんとも屈託のない、少年の笑顔。しかしその笑顔の奥には、果てしない強さが潜んでいるのだ。
この雑誌が、まだ店頭に並んでいるというのに、もう、タイトルを獲得してしまうのだから、圧巻というしかない。
月刊の発行サイクルでは、藤井棋聖の進化に追いつけないのではないかと思うほどだ。
僕は、子供の頃から将棋が好きだったのだけれど、社会人になってからは、少し遠ざかっていた。
しかし、藤井(当時)四段が打ち立てた、空前絶後の29連勝で興味が復活。
月刊誌の「将棋世界」も定期購読するようになった。
以降、その見出しには、《藤井聡太》の名前が踊りまくる。
僕が買い続けた3年の間に、背表紙に名前が出ること9回。これは、全棋士の中で最多。
いかに藤井聡太が、将棋界の中心に君臨していたかがよくわかるだろう。
しかし、藤井聡太伝説は、まだ始まったばかり。
29連勝のドラマが第一幕の幕開けだったとすれば、今回の棋聖獲得は、第二幕だ。
現在、藤井棋聖は、王位戦7番勝負にも挑んでおり、現役最年長タイトル保持者の木村王位に対して、2連勝中。
あと2勝すれば、藤井《棋聖》から、藤井《二冠》という称号に変わる。
藤井聡太にとっては、《棋聖》という称号も、ほんのステップに過ぎないかもしれないのだ。
個人的には、「オジサンの星」である、木村王位に頑張って欲しいと思っているのだけれど…。
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