僕は、たいてい夜明けの時刻に走っている。
アレクサに「おはよう」の挨拶をして、その日のブログを書いた後、駆け出すのが常だ。
最近は、夜がすっかり長くなったし、気温もグッと下がったから、真っ暗な道を駆け出していくことが多い。
しかし、走っていくうちに、だんだんと白んでいく空が素敵で、すっきりとした気分になる。
平日は、そこから通勤タイムに至るまでの時間が、僕の最高に至福なひとときだ。
休日もそれは同様で、出勤がないぶん、ロングランになるだけ。
だから滅多に、昼や夜は走らないのだけれど、先週末は、僕にしては珍しく夕暮れ時に走った。
そして感じたことがあるので、今回はそれを書き残しておきたい。
僕が走ったのは、休日ホームコースの1つである、東京都立城北中央公園。
その素晴らしさについては、過去何回もご紹介させていただいているが、例えばこんな感じ。
約1年前。寒さに震えながら、夜明けの公園を走ったことを思い出す。
そんな公園に、今回、僕は夕暮れ時間に訪れた。
沈みゆく上弦の月。赤く染まる西の空。
一見すると夜明けの情景に似ているような気がするけれど、実は大きく異なる。
夜明けに見られる情景は、上りゆく下弦の月と、赤く染まる東の空だからだ。
そんなことを感じながら、僕は、園内のグラウンドを淡々と走り出す。
僕が、日ごろ夕暮れランを避けているのは、街なかの人混みや自転車が苦手(夜明けランの場合は皆無。)ということもあるが、公園ランならば、その心配はいらない。
ということで、夜明けランと同じような気分で走り出したものの、実際は、大きな違いがいくつもあることに気がついた。
僕はたった1回走っただけなので、いつもそうなのかどうかはよくわからないけれど、とりあえず、今後の参考のために、書き残しておこう。
それは、以下の4点。
1)年齢層が違う。
公園の朝は早い。
僕がいつも夜明けランをしている時、空が明るくなっていくとともに、人はだんだんと増えていく。
ただ、集まってくるのは、僕と同世代か、それより上だと思われる「シニア」が圧倒的。皆、めいめいに身体を動かしたり、定期的に流れるラジオ体操を行ったりしている。
しかし、夕暮れの利用者は、それと全く異なる。世代はグッと若くなり、家族連れが多い。特に、子供の姿が目立つ。
子供たちは、グラウンドの内側にある芝生で、さまざまな《遊び》をしている。
これは、夜明けランでは見られない情景なので、僕にはとても新鮮だった。
2)スピードが違う。
僕が淡々と走っているのは、園内にある1周400mのグラウンド。
僕は、大抵キロ5分程度で走っているが、そんなスピードであっても、夜明け前ならば、「快足」組と言える。
前述したように、その時間、公園にいるのは、僕と同世代以上の人が多く、健康目的でのんびり走っている人が多いからだ。
しかし、夕暮れ以降の公園は、ちょっと違う。
グラウンドを走っているのは、《ガチ》な学生たちが多く、僕の横をビュンビュンとすり抜けていく。
僕も、最初は少し抵抗して、ついていこうと思ったが、とても無理だった。
日が暮れていくと、《ガチ》勢はさらに増えて、学生天国になった。いやはや、みんな、速い、速い。
先週の僕は、そんな学生たちを尻目に、「惑わされないぞ…。」とマイペースで走っていた。
しかし僕は、一方で「これは使えるかもしれない…」と思った。
今は無理する時期ではないが、今後、スピード練習をしたくなった際は、《ガチな》学生たちに引っ張って貰える!
どこまでついていけるかはよくわからないけれど、いつかそんなランにもチャレンジしてみよう。
3)気温が違う。
「気温の変化」という点に関しても、夜明けランと夕暮れランは大いに違う。
夜明けから朝になれば、だんだんと気温が上がるし、夕暮れから夜になれば、だんだんと気温は下がっていくからだ。
ランニングの場合、走っているうちに身体が温まっていくので、気温が下がっていく方が快適に走れる。
だから今回も、僕は、後半ペースを上げても、あまり呼吸が乱れることなく、気持ちよく走れた。
ただこれは、あくまで「走っている時」に限る。
走り終わった途端に身体は冷えるため、季節によっては、いきなり寒さに凍えてしまう。先週も、僕は走り終わった後、身体がちょっと震えてしまった。
夕暮れランの場合は、ラン後の装備も重要になってくるなぁと感じた。
4)アフターランが違う。
夜明けランの場合、走り終えても、まだ、朝。
街は、まだそれほど目覚めていないから、開いている店もまばら。特に飲食店は、24時間営業の店を除くと、ほぼ見つからない状態だ。
しかし、夕暮れランの場合は、違う。
僕が今回走り終えた時、空は真っ暗になっていたが、これでも時刻はまだ午後6時台。
公園内は閑散としているが、ひとたび街に出れば、活気に溢れている。
夕暮れから夜にかけての時間は、飲食店にとっても稼ぎ時のゴールデンタイム。
だから、アフターランの店探しは、実に容易。選び放題、と言ってもいい。
そして、今回の夕暮れランで、僕が一番嬉しかったのは、この点だった。
それはもちろん…。