今年のボストン・マラソン結果には興奮した。
箱根駅伝のスターだった大迫傑が、初マラソンで3位の快挙。
今年のボストンマラソンは、気温が高く、20℃を超えた状況での表彰台だから、非常に価値がある。
3年後の東京オリンピックでも、非常に高い気温が想定されるからだ。
ボストン・マラソンは、国際陸連公認のレースではないものの、それを補ってあまりある伝統を持っている。
その大会で、暑さの中、初マラソンで2時間10分というタイムなのだから、東京マラソンに向け、大いに期待したい新星登場と言っていいと思う。
そんな報道記事を、つらつらと見ていたら、「あぁぁ。僕もボストンを走りたい!」という猛烈な思いがこみ上げてきた。
ボストンマラソンは、僕が全完走を目指すワールドマラソンメジャーズの1つでもあるからだ。
それとともに、僕の脳裏には、8年前の記憶がフラッシュバックしてきた。
そう、僕は、8年前、ボストンの地を訪れているのである。
あの時代、僕はニューヨークに夢中で、毎年のように訪れていたのだけれど、8年前は、NYから1日だけボストンに足を伸ばした。
早朝。喧噪のマンハッタンを出て、アセラ・エクスプレスで約4時間。ボストンに着いた途端…。
僕は、NYと全く異なる、魅惑的なボストンの街並に痺れた。
あの頃、僕はまだランニングを始めておらず、ボストンマラソンのことも、よくわかっていなかった。
だから、その街を走るなんてことは考えておらず、1日をどう過ごそうか思いながら観光案内などを眺めていると…「フリーダムトレイル」というものがあることを知った。
フリーダム・トレイル。
歩道に引かれた赤い線に導かれながら、アメリカ建国の歴史を辿ることができる道。なんとロマンに溢れた道だろう。トレイル全体の距離は2.5マイル(約4km)ということで、1日ゆったり歩くには、ちょうどいい長さだと思った。
ということで、僕は終日かけてこの道を歩いた。
たった4kmの道を、丸一日もかけてゆったり歩くなんて!
今の僕なら、きっとそう思うだろう。走りながら回れば、写真を撮りながらでも、30分で済むのに!と。
しかし、その頃の僕は、それでも十分に楽しかった。
Flickrに残したフリーダムトレイル写真の記録。
自分でも、久しぶりに眺めてみたのだけれど、当時の懐かしい記憶が甦ってきて、胸が熱くなってきた。
現地で買った、フリーダムトレイルのパンフレット。
僕の大切な宝物のひとつだ。
ボストンマラソンのコースは、郊外からスタートして、フリーダムトレイルのある市街地に戻ってくるワンウェイコース。
僕にとっては、とっても懐かしい街並を見ながらゴールすることができる筈で、それを思うと、ますます行きたい熱がこみ上げてきた。
出走条件にしても、開催時期にしても、僕にとっては、とても壁が高い大会なのだけれど、何とか早く(できれば来年!)ボストンマラソンを走りたい。