昨日。日曜日。
夜明け前の天体ショーを観察し終わると、僕は、そのまま走り続けた。
ここ数週間は、公私ともに、とても忙しい日々が続いていたため、ロングランができなかった。
だから、久しぶりの週末ロングランをしようと思ったのだ。
今回、僕が目指したのは…。
荒川河川敷だった。
ここに着いた頃には、真っ暗だった空が白み、ほんのり赤く染まりはじめてもいる。僕の大好きな情景だ。
新荒川大橋付近では、この時期恒例の芝桜が咲き誇っていた。その上空に浮かぶ月。
空が明るくなってしまったため、火星や土星は、もう確認できなかったけれど、月は、まだしっかりとその存在を主張していた。
PowerShot SX720 HSならば、まだ、しっかりと寄って綺麗に撮れる。
しかし、もう、天空の主役は交代する時間。河川敷に目を戻すと、朝日が昇り始めていた。
美しい日の出の情景だ。
荒川沿いの緑地にいた沢山の鳩たちは、まるで、日の出の時間に合わせるかのように…。
一斉に飛び立った。
僕は鳥が大好きなので、しばし走るのを休止し、その姿に見惚れてしまった。
それから、ほんの少しの間に、太陽はぐんぐん昇っていく。赤く染まった水辺の情景。朝日は、荒川の水面に映って、とても幻想的に見えた。
夜明け前からここまでのランは、たった15km程度。いつもの僕だったら、全然余裕の距離だ。
しかし、最近の激動で疲れていたせいか、僕はもう、走る気力が尽きかけていた。
とっても素敵な朝日の情景を確認できたし、しばらくは、大きな目標レースがあるわけでもない。
無理して走り続ける必要はないじゃないか、と思った。
が…。
折角ロングランするつもりで走り出したのだし、荒川河川敷まで来た。だから、とりあえず、行けるところまでは行ってみよう、と考え直した。
ということで、しばらくは走ったり歩いたりしながら、下流方面へ。
昨日の荒川河川敷は、珍しく、風も殆どなかったため、心が折れずに済んだのかもしれない。
江北橋下。僕の定点撮影地だ。
もう、すっかり夜が明けており、ランナーやロードバイク、散歩をする人たちなどで賑わっていた。
僕は、そんな情景とともに、脇道にも目を向けながら、写真を撮り続けていた。
PowerShot SX720 HSの高倍率ズームが威力を発揮するのは、月撮影時ばかりじゃない。
雀たちの姿や…。
荒川に浮かぶ水鳥たち…。
近寄った途端に逃げる猫だって、ググッと寄って撮れる。
昨日見かけた猫は、あんまり可愛くなかったので、少し残念だったけれど。
こんな情景たちを撮りまくりながら、ゆったりのんびり進んで、折り返し。僕にとって、この日のランのゴール地点となる、新荒川大橋に到着。
気がつけば、一応、なんだかんだで30kmを走り終えることができた。
30kmの距離を走るのに、なんと5時間近くもかかっている。レースだったら収容車行きだ。
ただ、まぁ、それも仕方ないだろう。
昨日は、土星を撮るのに20分近く四苦八苦したし、その後も、写真を撮りまくりながら走っていたからである。
このブログに掲載したのは、そのうちのほんの一部。僕は、道中で、300枚以上の写真を撮っているのだw
夜明け前から、殆ど何も食べずにいたせいか、僕の身体は完全にスタミナ切れ。
ただ、河川敷のさまざまな情景が癒やしてくれたので、何とか30km動き続けることができ、ホッとした。
僕のゴール地点で、荒川と並行する隅田川沿いの道には、八重桜が咲き誇っていた。
僕は、それがウイニングロードのようで気持ちよく…。
思わず、サムズアップで記念写真を1枚。
疲労困憊のランだったけれど、何とか30kmを走り終えることができた達成感は、とても大きかった。
まだまだ今週も、僕の生活は落ち着かないけれど、焦らずじっくりと心身を整えていきたい。