ということで、途方に暮れていた僕たちを救ってくれたのは、この店だった。
今回、一緒に走っていた友人が、アメ横の路地で偶然見つけたのである。
ただ、店に入る前は、少しだけ躊躇った。
僕らは、美味しい餃子を食べるために、ランを続けてきた筈だ。
それなのに、この店で良いのか?ということだった。
一応「餃子」酒場という名前はついているものの、それは単なるアクセント(?)で、餃子が看板メニューというわけでもなさそうだ。
この手の、格安《食べ放題飲み放題》系の店は、確かに、料金はお得かもしれないが、味もそれなりであることが多い。
しかも僕らは、別に食べ放題がしたいわけではなく、餃子を食べたいだけなのだ。
ということで、あえてこの店に入る意味は…?とも思ったのだけれど、北風が僕らの背中を押した。
空腹の状態で、これ以上寒風にさらされていたら、次の駅まで辿り着くのも困難になる。
今から他の店を探すのも面倒だ。
ということで…僕らは腹を決めて入店することを決意。
店は、看板の隣にある階段を下りて地下にあった。
店内は、それなりに賑わっていて、先客たちは、皆、昼間から飲んでいた。
酒類は、生ビールも含めて280円だから、安い。
普段の僕なら、飲みたくなってしまうところだったが、スタンプラリーの途中で飲むのは流石に無謀だし、そもそも、冷えた身体はビールを欲していなかった。
ということで、壁のメニューを眺めながら、もちろん…。
焼餃子を注文。
5個で280円だから、これも非常に安い。
ただ、写真を見る限り、あまり期待はできないような気がした。
「手作り餃子」ということだったのだけれど、機械で包んだようなビジュアルだったし、どうにも美味しそうに見えなかったからだ。
ただ、まぁ、ここまで来たら引き返せない。
僕らは、焼餃子が出てくるまでの繋ぎとして、胡瓜とニンニクの和え物を注文した。
これがなかなか美味しかった。
ニンニクがしっかり効いていて、味付けも悪くない。ロングラン(僕はそんなに走ってないけどw)の疲れを癒やしてくれる。
無料サービスのキャベツサラダも、なかなか良かった。
しかも、セルフサービスで取り放題。素晴らしい。
ということで、リーズナブルな野菜類で場を繋いでいると、ほどなく…。
焼餃子がやってきた!
僕は、それを見て、ちょっと意外な印象を受けた。第一印象をひとことで言えば…。
「ん?見本の写真よりも全然いいじゃないか」
ということだった。
皮は手作り手包みっぽいし、こんがりした焼き色も美しい。具もしっかりと入っているように見える。
これならば、期待できるかもしれないぞ。
囓ってみる。
うん、やっぱり悪くない。野菜のザクザク感と肉のジューシー感がうまく絡み合っている。
それに…皮が美味しい。カリカリ、もちもちで、食べ応え十分。
これで5個280円というのは、実にコストパフォーマンスが高い餃子だ、と思った。
気をよくした僕らは、水餃子も注文。
その価格は380円なので、焼餃子より100円高い。しかし、こちらは1人前8個だから、実は、こっちの方がさらに安かった。*1
「白菜」水餃子ということだったが、水餃子に白菜が入っているのは、別に珍しいことではない。
あえて白菜を強調するということは、逆に、肉が入っていないということか?などと、考えながら待っていると…。
水餃子、登場!
茹で上がったばかりのそれは、もうもうと湯気が立ち上がって、実に美味しそうだ。
そんな臨場感を味わっていただくため、曇ったレンズで撮影w
噛んだ瞬間、僕は、生姜の味を強く感じた。
白菜水餃子…というよりも、生姜水餃子と言った方がいいんじゃないかと思うほど。
もちろん、白菜も、そして肉もちゃんと入っていたけれど、圧倒的に生姜を感じる。
僕は、もともと生姜が好きだし、さらにこの日は、身体が冷え切っていたため、特に最高だった。
生姜は、身体を温めてくれる食材だからだ。
水餃子もまた、皮が良かった。厚みも、もちもち感も十分。
しっかりとした小麦粉の皮で、炭水化物(カーボ)を補給できたことが、その後のスタンプラリーランで、僕らの大きな力になったことは間違いない。
iPhone SEとの比較写真も撮ってみた。
3人でこれだけの餃子を食べて、野菜も(無料のサラダ含め)十分とって、その料金は、ひとり当たり600円を切った。
いやぁ、実にコストパフォーマンスの高い店。最高の餃子エイドだった。
ということで、今度は夜の《食べ放題&飲み放題》コースを利用してみようかと思い、Webで検索してみて、僕は驚いた。
なんと、夜は、餃子の種類が一挙に増えるのだ!
焼き餃子/納豆焼き餃子/フカヒレ餃子/ニラまんじゅう/揚げ餃子/キムチ餃子/坦々水餃子/スープ水餃子/白菜水餃子/ニラ水餃子
10種類!
いやぁ、餃子酒場の名前はダテじゃなかった。
しかも、餃子に限らず、店内メニューの料理86種は何でもかんでも食べ放題とのこと。
飲み物も、モルツの生ビールや50年物の紹興酒などを含めて、80種類が飲み放題。
それで2,980円(しかも税込!)というのは、信じられないコストパフォーマンスだ。
今度は、是非、夜にみんなで訪れたい。
*1:焼餃子は1個あたり56円、水餃子は1個あたり47.5円