感動せずにはいられない。
待ちに待った《筒井康隆エッセイ集成》の完結編が発売されたからだ。
全514ページ。
1巻の「SFを追って」と合わせると、合計1,000ページ超となる巨大ボリューム。
しかも2段組なので、収録エッセイの量はハンパじゃない。
この2冊には、昭和期に筒井康隆先生が書かれ、しかも単行本未収録だったエッセイが、ほぼ全て含まれている。*1
10月に刊行された1巻では、SF関係のエッセイが多く収録されており、圧倒的な昭和SFの歴史を感じられる構成になっていた。
今回は、筒井康隆先生が会社員時代だった回想録から、身辺雑記、交遊録、写真やイラスト、先生が書かれた年賀状(!)も多数収録。
その概要は、以下の通りだ。
第一部:記憶の断片 【回想】
デビュー以前から作家活動初期の思い出を収録。『筒井康隆自伝』を補完するような多角的な視点での回想が綴られている。
第二部:神戸の文化 【神戸】
1972年に移住した神戸に関する文章を集成。地元のタウン誌やPR誌への寄稿に加え、当時の神戸の街並みを記録した貴重な写真も掲載。
第三部:ああマジメ人間 【身辺雑記】
日々の生活、旅行記、雑誌の欄外に書かれた短い追筆などの身辺雑記。
第四部:悪友は近く良友は遠し 【交友録】
友人や知人について書かれた文章を収録。様々なメディアに掲載された人物評やランキングなど。
第五部:機械・涙・報道 【社会時評】
『アサヒグラフ』や『朝日ジャーナル』など多岐にわたる媒体に寄せた社会時評。
第六部:アンタレス星人のうた 【その他】
歌詞、コラム、クイズ、年賀状など、ジャンル分けの難しい多様な雑文を網羅。
第七部:筒井氏が会員の質問に答えるコーナー 【ファンクラブ】
公式ファンクラブ「筒井倶楽部」や「日本筒井党」の会報に掲載された、ファンとの貴重な交流記録。
第八部:インサイドDAICON 【補遺】
1巻に収録しきれなかった文章や、後から発見されたテキストを収めた補遺ブロック。
いやぁ、もう、本当に隅から隅まで貴重なエッセイ群が詰まっている。
これだけのものをまとめ上げてくださった日下三蔵さんの素晴らしさは言うまでもなく、さまざまな資料をご提供下さった方々に、心から感謝。
ツツイストならば絶対に入手しておくべき、感涙間違いなしの大労作だ。

*1:この他、「単行本には収録済だが、文庫化されたものには含まれていないエッセイ」も収録。元本となっている単行本は、現在入手困難なものが多いからこちらも貴重。

