餃子ランナーは電子機器の夢を見るか?

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厳寒吹雪の荒川河川敷で味わった「ランナー人生最大のピンチ」について

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なんでこんな猛暑の時期に雪のネタなんだよ!

…と、ツッコまれそうだけれど、別に暑さで頭がおかしくなったわけではない。(たぶん)

はてなブログのお題に乗ってみたら、結果的にこうなってしまったのである。

今週のお題「人生最大のピンチ」に関するネタだ。

僕は、このお題に合わせ、自分にとって最大のピンチはいったい何だろう…と、考えてみた。

急性前立腺炎で9日間入院したこと?

会社で突然目眩がして倒れ、救急車で病院に運ばれたこと?

突然の尿道結石に七転八倒したこと?

ランニングを始めるまで、僕はとても病弱だったから、病気関係のネタは尽きない。

2001年の9月、NYマンハッタンに旅行中、アメリカ同時多発事件に遭遇したことも、僕にとっては大きなピンチだった。

NY旅行の前年あたり、ホーチミンに行った際は、1日2回もスリに遭い(油断しすぎw)、危うく帰国できない可能性があったことも、ピンチだったと言える。

2010年、僕は突然ランニングに開眼。

毎日走るようになって、僕の人生はすっかり変わった。

それまでの入院や昏倒が嘘のように、病気らしい病気を殆どしなくなった。

東京マラソン直前に骨折したこともあったが、レースには何とか間に合ったし、今となっては良い思い出だ。

年齢的に少し落ち着いたせいなのか、海外旅行でのトラブルもなくなった。

ランナーとして、WMM(ワールドマラソンメジャーズ)6大会を踏破するのが僕の夢となり、シカゴやベルリンでは、素晴らしい体験ができた。

まさに、ランナーになってからは、良いことずくめの人生…と言えるのだけれど、しかし、僕にとって、人生最大のピンチは、そんなランニング中に発生した。

忘れもしない、今から2年前の3月29日。その時期にしては珍しい大雪が降った日。

僕は、雪道専用のランニングシューズである、スノーターサーを持っているのだけれど、東京では滅多に利用できないため、ちょっと雪が積もると、つい、走りたくなるのだ。

2014年、東京に45年ぶりの大雪が降って、27cmの積雪となった日は、新雪の荒川河川敷ランを満喫していた。

だから、この日も、積雪ランの喜びに浸るべく、荒川河川敷に出かけ…地獄を見た。

その時の状況は、このエントリーで詳しく書かせていただいたけれど、今、あらためて読み返してみると、自分のバカさ加減に呆れる。

僕にとっての大きな誤算が2つ。

ひとつは、雪など全く積もっていなかったこと。

もうひとつは、走り始めて数キロの地点で、猛吹雪に見舞われたこと。

普段は、ランナーや散歩人で賑わう荒川河川敷も、この日の人出はゼロ。

それはそうだろう。

猛吹雪の中で、わざわざ河川敷を走るバカはいない。僕を除いて。

僕はあまりにバカすぎたから、その無謀さに気がつくまでに、時間がかかった。

その結果、どのような状況になったかというと…。

雪の勢いも、風の強さも、この時間がピークだったようで、僕は、体じゅうに氷の散弾銃を受けているような感じだった。

僕なりに防寒をしていたつもりではあったが、完全装備の防水スタイルではなかったため、身体の中にまで雪が入り込んで、僕の体温を奪う。

もはやランニングどころじゃない。健康維持どころか、生命維持ができなくなるんじゃないかと思うぐらいのつらさ。

しかも、最悪なことに、荒川と新河岸川に挟まれた道を走っているため、逃げ場もない。

人っ子ひとり歩いておらず、ここで倒れたら一巻の終わりだ。

そんな、倒れたら一巻の終わり状況だったというのに、僕は「ブログのネタ用に…」と思い、手袋を外してこんな写真を撮ったりしている。

猛吹雪の中、振り返って撮った、僕の足跡。

命の危険まであった状況なのに、なぜ、こんな写真が必要なのか。理解に苦しむ。

この日、僕は何とか荒川河川敷を抜け出せたが、コンビニに駆け込んで、トイレを借りて着替え、店内で暖かいミルクティーを飲んだ後も、しばらく頭は朦朧として、手の痺れもおさまらなかった。

今から考えれば、おそらく低体温症を発症していたのだろう。

一歩間違えば、河川敷内で倒れていたところで、そうなったら、そのまま死んでいても不思議なかった。

人生最大…というと大袈裟かもしれないが、少なくとも、ランナー人生最大のピンチだったことは間違いない。

これは、100%自業自得のピンチなので、僕は、この日の思い出すたびに、自己嫌悪してしまう。

最近は、ランニング意欲が薄れてしまっているため、たとえ雪が積もって好天であっても、もう、荒川まで行くことはないだろうけれど…。


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