僕はこれまで、宮本浩次の大ファンというわけではなかった。
宮本浩次は、エレファントカシマシのボーカリストであるが、僕は、エレカシのアルバムを1枚も買ったことがなかった。
もちろん、「今宵の月のように」や「悲しみの果て」といった大ヒット曲は知っており、僕のカラオケソング定番でもある。
僕は、宮本浩次というアーチストに好感を持ってはいたが、それほどのめりこんでいたわけではなかったのだ。
だから僕が、宮本浩次の「ROMANCE」に出会ったのは、ちょっとしたきっかけだった。
先週、つらつらとYouTubeを流し見していたら、ふとしたきっかけで、この動画がオススメに表示された。
それは…宮本浩次公式アカウントによる、「ROMANCE」の全曲ダイジェストだった。
僕はまず、その選曲に痺れた。
1.あなた (作詞:小坂明子 作曲:小坂明子)
2.異邦人 (作詞:久保田 早紀 作曲:久保田 早紀)
3.二人でお酒を (作詞:山上路夫 作曲:平尾昌晃)
4.化粧 (作詞:中島 みゆき 作曲:中島 みゆき)
5.ロマンス (作詞:阿久悠・作曲:筒美京平)
6.赤いスイートピー (作詞:松本隆 作曲:呉田軽穂)
7.木綿のハンカチーフ-ROMANCE mix-
(作詞: 松本隆 作曲: 筒美京平)
8.喝采 (作詞:吉田 旺 作曲:中村泰士)
9.ジョニィへの伝言 (作詞:阿久 悠 作曲:都倉俊一)
10.白いパラソル (作詞:松本隆 作曲:財津和夫)
11.恋人がサンタクロース (作詞:松任谷由実 作曲:松任谷由実)
12.First Love (作詞:宇多田ヒカル 作曲:宇多田ヒカル)
僕が、若い頃に惚れ込んだ歌たちがズラリと並ぶ。
このアルバムのサブタイトルは、《宮本が愛した、おんな唄》ということで、僕は得心した。
宮本浩次は1966年(昭和41年)生まれで、僕と、ほぼ同い年*1だからだ。
僕は、かれこれ40年間にわたり、中島みゆきを心から愛し、松田聖子に惚れ込み続けてきたから、ふたりの楽曲が含まれているだけで興奮。
そして実際に、この動画を見始めると、さらに痺れた。
それぞれの歌は、ほんのワンフレーズが流れるだけ。
しかし、実に圧倒的な、独自のミヤジ*2ワールドが展開されている。
《異邦人》は、別途、フルコーラス版のPVがアップロードされていたので、それを見て、僕はもう、唖然呆然。
いやはや、なんという表現力。なんという完成度。
僕は、子どもの頃、久保田早紀の「異邦人」に惚れ込み、痺れまくったが、そんな久保田早紀バージョンとは、全く異なる世界が構築されている。
まさに、世界中でここにしかない、ミヤジ版の「異邦人」になっているのだ。
エンドロールのクレジットを眺めていたら、まるでハリウッド映画を見ていたかのような錯覚に陥ったほど。
いやぁ、もう、これは買うしかない!
…と、思ったが、ふと、amazon music unlimitedをチェックしてみると、そのラインナップに入っているではないか。
発売されたばかりの新譜が、早速聴けるなんて。だからやっぱりサブスクは最高。
ということで、早速ダウンロードしてみたが、全曲を通してみて、僕は、その素晴らしさに悶絶しそうなほどだった。
中島みゆきバージョンとは全く違う、しかし、超絶的な「化粧」の歌唱法。
岩崎宏美が、切ない乙女心を、透き通るような高音で歌った「ロマンス」が、まさかこんな風に歌われるとは!
そして…松田聖子の大ヒット曲、「赤いスイートピー」の驚愕アレンジ。
どれもこれも、《アーチスト》《表現者》としての宮本浩次の素晴らしさを存分に発揮しており、僕は1曲聞くたびに、唸り続けるばかりだった。
ということで、僕は、今これを、夜明けラン中にヘビーローテーションしまくっている状態だ。
…これはあとで知ったことなのだが、なんと、unlimitedを契約していなくても、通常のamazon musicで公開されているらしい。
ということは…amazonプライム会員であれば、誰でも、追加料金なく、この超絶アルバムを堪能できることになるわけか。
いやはや、素晴らしすぎる。
こんな大盤振る舞いをしてしまったら、肝心のディスク版が売れなくなってしまうのではないか?
と、僕はちょっと心配したが、それは杞憂だった。
オリコン1位!
これだけ素晴らしいアルバムなのだから、当然・必然の1位とはいえ、サブスクリプション配信が出回った上での結果だから、驚くばかりだ。
僕は、その凄さに驚嘆しつつ、ディスク情報をチェックしてみて、理由がわかった。
ディスクには、28pのブックレットが付属する上に、初回限定版には、以下の曲たちを収録した特典CDが付属するからだ。
「宮本浩次弾き語りデモ at 作業場」
1. September (作詞:松本隆 作曲:林哲司)
2. 思秋期 (作詞: 阿久悠 作曲: 三木たかし)
3. 私は泣いています (作詞:りりィ 作曲:りりィ)
4. あばよ (作詞:中島みゆき 作曲:中島みゆき)
5. 二人でお酒を (作詞:山上路夫 作曲:平尾昌晃)
6. 翼をください (作詞:山上路夫 作曲:村井邦彦)
竹内まりやの「September」!
岩崎宏美の「思秋期」!!
研ナオコ(中島みゆき)の「あばよ」!!!
しかも、《弾き語りデモat 作業場》というのが、魅力に拍車をかけている。
いざ、本編の12曲を聞いてしまったあとで、この楽曲リストを見せられたら、これらを聞かずにいるのは拷問と言えた。
これは、サブスクでは得られない、まさに、CD注文者のみの限定特典。
ということで、いてもたってもいられなくなり、もちろん注文することにした。
amazonでは、現在メーカーお取り寄せになっており、12月1日以降の到着になってしまっている。
が…楽天市場を探すと、在庫品のあるショップを発見。
このショップ(イーベストCD・DVD館)では、楽天通常ポイントに加え、6倍のボーナスポイント付与。
しかも今日は楽天恒例の「5のつく日」セールが実施されているため、さらに5倍のポイントもつく。
楽天ポイントの大盤振る舞いだ。
僕は、その僥倖に感謝し、もちろん注文。今から到着が楽しみで仕方ない。