僕は、子供の頃からのツツイスト*1で、筒井康隆先生の新作が発表されるたびに、胸をときめかせ、貪り読んできた。
そして、今もなお、筒井康隆先生は、僕の胸をときめかせてくれる。最高だ。
「新潮」最新号に掲載された新作《プレイバック》は、度肝を抜く設定になっていた。
目次の紹介文を読むだけでも、心が躍る。
文豪の病室に筒井ワールド主人公たちが大集合!
いやぁ、なんとも魅力的な設定ではないか。
#時をかける少女 #富豪刑事 #美藝公 #旅のラゴス #文学部唯野教授 #パプリカ #男性に都合のいい女性キャラ #小松左京 #星新一 #チャーリー・パーカー #筒井伸輔
タイトルの下に並べられているハッシュタグを見ていたら、僕はいてもたってもいられなくなった。
読み始めた途端、僕は胸が熱くなる。
「時をかける少女」の主人公(芳山和子)が、訳あって入院中の作家のベッド脇に登場。作家に話しかける設定から始まるのだ。
その後、次々に、筒井ワールドの主人公たちが現れては消えていく。
主人公たちと作家の会話が、虚実を織り交ぜたような内容で描かれているため、僕は、懐かしさと切なさを感じずにはいられなかった。
クライマックスは、主人公たちとの会話にとどまらず…。
なんとも言えない読後感で、僕は思わず泣きそうになってしまった。
これは、全ツツイスト必読、感激感涙必至の作品だ。
*1:筒井康隆先生の熱狂的なファンのこと。僕は、子供の頃から、もう四十年来のツツイストだ。