今。日本時間の4月22日夕刻。
遠きロンドンの地では、ちょうど、フルマラソンのスタートが切られたところだ。
春シーズンのWMM(ワールドマラソンメジャーズ)で、トリをつとめる、ロイヤルな「ロンドンマラソン」が遂に始まった。
今年は、僕のラン仲間も沢山出走しているので、今日は、Webでそのタイムを追いながら、応援していこうと思う。
ただ、個人的には、少しだけ切ない気分も残っている。
本当ならば、僕も、皆と同じスタートラインに立っている筈だったからだ。
ちょうど1ヶ月前…極めて個人的な事情により、僕は、このレースを断念した。
その当時の状況を考えれば、必然の決断だったと思うし、後悔はしていない。
その後、ショッキングな出来事が訪れ、未だに公私とも安定しているとは言えないため、その決断は正しかったと思う。
ただ、僕はこれまでロンドンに行ったことがなかったし、ロンドンと言う街にも憧れを抱いていたので、寂しい気持ちはどうしても残った。
だから、ちょうど昨日から公開されることになっていた、この映画を見に行くことにしたのだ。
「ロンドン、人生はじめます」
まさに、今の僕にとって、タイムリーな映画だと思った。
とはいえ、僕は単純に、ロンドンが舞台だから、この映画を見に行こうと思ったわけではない。
この映画は、僕が以前見に行って感銘を受けた…
「ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります」から、繋がっている作品だと思えたからだ。
実際は、その続編でも関連作でもないのだけれど、物語のテイストは非常に近いように感じた。
- ニューヨーク同様、世界的な大都市であるロンドンが舞台
- 主演女優がダイアン・キートン
- 「家」が大きなテーマ
…と言う点で、姉妹作ではないかと思うほど。
「ニューヨーク…」で、モーガン・フリーマンとともに、見事な老夫婦役を演じきったダイアン・キートンは、今回、未亡人役。
ロンドン中心部の高級マンションで暮らし、一見セレブのような感じなのだけれど、実際は、夫亡きあと、さまざまな問題が発覚し、苦悩の日々が訪れる。
そんな状況の中、自然の中の手作り小屋で暮らす、ドナルドと出会い、惹かれていくが、このドナルドにも大きな問題が発生し…。
というようなドラマ。
物語は淡々と進んでいくが、とにかく、ダイアン・キートンの渋い演技がたまらない。
実年齢は70を超えているし、映画上の設定でも、かなりの年齢の筈なのだけれど、恋に落ちた女性の姿を見事に描いていて、素晴らしい。
そしてこれは、大人の恋の物語であると同時に、新しい人生探しの物語でもある。
その描き方も絶妙で、僕は大いに共感を感じながら見た。
ところどころに散りばめられる、ロンドンの情景も素敵で、本当に素晴らしい街だなぁ、と実感。
やっぱり、必ずいつかロンドンに行って僕も夢を叶えよう!と思った。
僕は、今年のロンドンマラソン断念後、大いに落ち込んでしまったけれど、それで人生が終わるわけじゃない。
ロンドンの街は、きっと、僕を待っていてくれる。だから、新しいマラソン人生に向けて、リスタートすればいいだけの話。
そんな風に思ったら、心が楽になったような気がした。
前売りチケット半券と、特典の家計簿。
家計簿は、とってもコンパクトかつシンプルなので、書ける内容は限られている。
ということで、これは、ロンドンマラソンに向けての貯金記録専用に使おうと思っている。(今回のキャンセルで7万円が無駄になってしまったし…。)
公開初日の鑑賞ということで、先着特典の「チップトリー ミニモレロチェリージャム 28g 」もゲット。
説明書きを読むと、英国王室御用達とも書いてあり、なかなかいいプレゼントだなぁとも思った。
僕は普段、あまりジャムを食べないのだけれど、ふと、ロンドン気分に浸りたくなった朝は、パンにでもつけて味わってみようと思う。