「週刊朝日」の表紙は、毎号、タレント写真で飾られるのが常。
そう、こんな感じだ。
たまに、動物写真などが登場することもあったが、それでも、写真というスタンスは継続されていた。
だから、今週号のイラスト表紙は、かなり珍しい。
ちょっと週刊朝日っぽくないのだけれど、しかし、今週号に限っては、このイラストは《必然》。
その誌面には、村上春樹先生のグラビア&インタビューが掲載されているからだ。
村上春樹先生は、かつて、同誌に「週刊村上朝日堂」という名物コラムを連載していた。
ハルキスト(村上主義者)ならば、その名前を聞いただけで胸が熱くなるだろう。
今週号の表紙イラストは、そんな村上春樹先生にとって、かけがえのないパートナーだった、安西水丸先生のもの。
残念ながら、安西水丸先生は、もうこの世にはいないが、今号のイラストは、昨年末に水丸先生のアトリエから発見されたばかりの《お蔵出し》作品で、非常に貴重。
ファンにとっては、それだけでも入手しておく価値があると思う。
誌面では、《安西水丸の描いた世界》として、「週刊村上春樹堂」を振り返るコラムも掲載されており、僕は非常に興味深く読んだ。
村上春樹先生のグラビア&「週刊村上朝日堂」の特別インタビューは、まさに保存版。
特に、「村上RADIO」のリスナーにとっては、たまらないものとなっている。
インタビュー内容は、音楽に関する話がメイン。
2月14日に開催される、オンラインイベント、「MURAKAMI JAM~行けないボサノヴァ」との連動企画といえるような内容になっている。
村上春樹先生は、《作家/そしてランナー》だから、ランニングに関する話も聞きたかったのだけれど、今回のインタビューでは、殆ど語られていなかった。
その点、僕的にはちょっと残念だったけれど、しかし、ハルキストならばきっと共感出来るコメントが満載だし、心を打つ言葉が散りばめられている。
先生は、コロナ禍でさまざまな制約を受けている、現代の状況にも言及。
「どんな状況でも人は楽しめる何かが必要です。」という言葉は、僕の心に大きく響いた。
だから僕は、これからも走り続けていくし、餃子も食べ続けていこうと思うw