餃子ランナーは電子機器の夢を見るか?

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「フィリップ・K・ディック展」──そして僕は、電気羊の夢を見た。

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少し前の話になるのだけれど、フィリップ・K・ディック展に行ってきた。

会場は、東京大垣書店の麻布台ヒルズ店。

レポートを書くのを忘れていたら、いつの間にか最終日前日になってしまったので、慌てて書いているw

フィリップ・K・ディックと言えば、この告知チラシのデザインにもなっている「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」(ブレードランナー原作)だろう。

僕のブログタイトルである「餃子ランナーは電子機器の夢を見るか?」は、この名作タイトルをオマージュして生まれたものだ。

それぐらい僕は、この作品を愛している。

だからこそ、このディック展は、絶対に行かなければ!と思い、勇んで出かけた。

恥ずかしながら、会場のある麻布台ヒルズという場所の名前は初耳だった。

調べてみると、六本木ヒルズ、虎ノ門ヒルズの流れで生まれたヒルズ群の最新エリアであるようだ。

東京は、いつからこんなヒルズばっかり生まれる町になったのだ。

虎ノ門ヒルズができたことだって最近知ったのに、麻布台ヒルズとか言われても、僕のようなオッサンにはわからなすぎる。

調べてみると、麻布台ヒルズは神谷町駅直結ということだったので、ならば僕でも迷わず行けるな、と思っていたのだけれど、それは大きな間違いだった。

同じヒルズ内でも複数のタワーがあり、目的地の「タワープラザ4階」に辿り着くまで、あちらこちらで迷って四苦八苦。

まるで、ディックが描き出す迷宮世界のようだった。

でも、苦労しながらなんとか到着。

ようやくたどり着いた会場は、思っていたよりもずっとコンパクトだった。

物販エリアと展示エリアに分かれていたが、物販エリアはずらりと並んだ文庫本が中心。

まぁ、ここはそもそも書店なのだから、本が中心になるのは当たり前なのだけれど。

ここで文庫本を購入すると、個展オリジナルデザインのブックカバーがプレゼントされるとのこと。

「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」の会場限定Tシャツと特製本。

Tシャツの羊は、限定色のゴールドだ。

トートバックも販売されていた。

僕は、《アンドロイド羊デザイン》推しが凄いなぁ…と感服。

展示エリアへ。

この入口でも、大量のアンドロイド羊がお出迎え。

これだけ電気羊の大群に見つめられ続けると、今夜は電気羊の夢を見るんじゃないか?という気もしてきたw

中に入ってみると…。

ディックの文庫表紙デザインを描いたパネルが並んでいた。

表紙デザインのモチーフと思われる、モノクロの原画も展示。

ディック世界とシンクロする、個性にあふれたデザインのイラスト群だ。

この表紙デザインは、現在のディック人気の一翼を担っており、その素晴らしさもわかっている。

ただ僕は、ちょっとこの展覧会に違和感を覚えていた。

「フィリップ・K・ディック展」ということだったので、ディックの人となりや、作品群に関する資料的な展示もあると思っていたからだ。

しかしそういったものは皆無。ディックの顔写真さえもない。

ならば「フィリップ・K・ディック展」じゃなくて、「フィリップ・K・ディック文庫表紙デザイン展」と言うべきだったんじゃないかなぁ…。

ただそれは、僕の個人的な感想。

入場料も無料だし、土井宏明氏が描くデザインが好きなディックファンは多い筈なので、これは素晴らしい展覧会だということは理解している。

僕は、ディック作品の文庫本が、今のデザインに切り替わる前からディックを愛していたので、あの時代も良かったんだよなぁと思うだけだ。

もしかすると、電気羊の夢を見たのは、僕のほうだったかもしれない。


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