教皇選挙(コンクラーベ)とは、全カトリック教会の最高司祭たるローマ教皇を、枢機卿による投票で選出する手続きのこと。
そんな教皇選挙をテーマにした映画が、今年のオスカー8部門で候補になり、脚色賞を受賞した。
オスカー受賞を受け、日本では3月20日から公開されていたのだけれど、恥ずかしながら、これまで僕は全くノーチェックだった。
僕は毎年、オスカー各賞の受賞作を見てきたのだけれど、今年は全く機会を逸していて、5冠を受賞した「ANORA アノーラ」でさえ未見。
そんな状態だったから、「教皇選挙」については、殆ど関心を抱かなかった。
もともと僕は、《宗教モノ》の映画が好きではなく、パスでいいやと思っていたのだ。
オスカー受賞後、日本での公開が決まった時、この予告編を見て、少しだけ心が動いた。
興味のないテーマではあるけれど、サスペンス重視のミステリー仕立てになっているのならば、ちょっと面白いかもしれない、と思った。
ただ、全体的に「重たそう」と印象は否めず、結局そのまま忘れてしまっていた。
この映画の公開後、奇しくも、実際のローマ教皇がお亡くなりになってしまい、リアル教皇選挙が行われることとなったのだけれど…。
それでも尚、見に行こうという気はおきなかった。
が…。
最近この映画を見たという伊集院光さんが「深夜の馬鹿力」や「伊集院光のタネ」で、何度も大激賞されていたので、印象が変わる。
伊集院さんは、ネタばれになるからと、そのストーリーについては言及をされなかったが、「とにかく凄い」「大傑作」などと連呼。
僕は、日頃から、そんな伊集院さんの鑑賞眼を信頼しているので、見に行くことに決定。
先週末に劇場で見た感想は…。

痺れたーっ!!
もう、この一言に尽きる。
誰もが同じ衣装を纏っていることや、教皇選挙のシステムを理解し切れていなかったことで、冒頭30分ぐらいは、ちょっとだけ戸惑った。
しかし、物語が動き出してからは、ぐいぐい引き込まれて、後半の展開には驚愕の連続。
全世界から集まってきた、枢機卿(最高位の聖職者)たちのバトルがとにかく凄すぎたからだ。
舞台設定も、会話も、衣装も、音楽までもが重厚なのに、ストーリーをかみ砕いてみると、ドロドロの極地。
最高位の聖職者ともあろう者たちが、よってたかって何をやってるんだというほどの泥仕合が始まるのだから、たまらない。
衝撃のラストに至るまで、これはもう、超一級のサスペンスであり、ミステリーであることを実感した。
鑑賞後、全ての鍵を握っていたのは、最初に亡くなった前教皇なんじゃないかとも思えてくるという構成も見事。
その布石を確認するため、もう1度見て確かめなければ、と思った。
ネタバレになるので、これ以上の言及は避けるけれど、ミステリーやサスペンスが好きな人であれば、絶対に見ておいて損はない大傑作だ。
超オススメ。

