ハルキスト*1なら誰でも、村上春樹先生が、音楽好き、それも大のレコード好きであることを知っているだろう。
それは、先生自身がディレクターを務めるラジオ番組の「村上RADIO」で、存分に証明されている。
この「村上RADIO」では、村上春樹先生が自宅から持ってきたLPレコードを、そのままかけたりしているからだ。
番組は、主にジャズを中心に特集されているが、クラシック音楽にスポットをあてた月もあった。
クラシック音楽っていうと、長くて重々しいという印象をお持ちの方も多いかと思いますが、うちにある音楽ソフトの中から、コンパクトだけど内容は素敵だ、興味深いという作品を集めてみました。
この放送回では、13作のクラシック音楽が取り上げられ、それにまつわる逸話などもたっぷりと語られている。
村上春樹先生のクラシック音楽に対する愛が、とてもよくわかる放送だった。
そんな愛を、存分に感じられる本の刊行が決定した。
発売元である文藝春秋によると、その内容は以下の通り。
『古くて素敵なクラシック・レコードたち』は、クラシック音楽をこよなく愛し聴き巧者である村上春樹さんが、LPレコード約470枚をカラーで紹介しながら、縦横無尽に論じるという待望の音楽エッセイです。
LPレコード470枚をカラーで紹介!
そしてそれに珠玉のエッセイが添えられているのだから、いやはや、これは楽しみすぎる。
カバー写真に掲載された9枚を見ても、すべてLP初期の初出盤ということで、本文の内容は、かなりマニアックなものになりそうだ。
とはいっても、村上春樹先生のエッセイである以上、誰にでも楽しめる内容になっていることは間違いない。
音楽に関するエッセイとしては、これまで、『意味がなければスイングはない』や、和田誠先生と共著の『ポートレイト・イン・ジャズ』などが刊行されているが、クラシック音楽についての単著はこれが初めて。
発売は6月24日(木)ということで、あと1ヶ月あまり。
その刊行が実に楽しみだ。
*1:村上春樹(作品)をこよなく愛するファンのこと。村上春樹先生は、この名称を気に入っておらず、「村上主義者と読んで欲しい」と言っている