東急田園都市線の桜新町駅。
超絶圧巻のニラ玉と、新食感の餃子が食べられる店、「八丁軒」の最寄り駅だ。
緊急事態宣言が解除になったので、とある日の退勤後、僕は、久しぶりにこの駅で降り立った。
去年、「八丁軒」に行った日の帰り道、この街をぷらぷら歩いていたら、気になる店があったので、その店に行くつもりだった。
僕は、事前に、営業時間と酒類提供の有無(これ重要)を電話確認した上で、桜新町駅まで遠征した。
駅を出て、「八丁軒」とは反対方向へ。
国道246号線方面に向かって500mほど歩くと、その店は出現する。
店の名は、「餃子荘 紅蜥蜴」
いやはやなんとも不思議なムードの店だ。
そもそも、店名が難しすぎる。予備知識なく《紅蜥蜴》(べにとかげ)を一発で読めたら凄い。
何しろ、漢検1級レベルの難読漢字だからだ。
ただ、店の入口に、それを解読するためのヒントが提示されている。
オオトカゲのオブジェw
人によっては、これを見ただけで「引いて」しまうのではないかと思う。
入口も狭いし、一見さんお断り的なムードさえ感じる。
僕も、《餃子荘》というフレーズがついていなければ、スルーしていたかもしれない。
しかし、《餃子荘》と言われたらやっぱり見過ごせないし…。
入口の立て看板でも、餃子を大きくプッシュしていた。
ということで…。
勇気を出して店の扉を開いてみる。
1Fは、2人掛けのテーブルが2つあるだけで、その奥は厨房になっていた。とにかく狭い。
入るとすぐに、店員さんから、「2階へどうぞ」と案内されたため、急な階段を上って2Fへ。
毛沢東の写真がドカンと飾られていて、ちょっと驚く。
食べログなどでの評価も高い人気店のようなのだが、この日は、まだ時間が早いこともあってか、先客はゼロだった。
店の奥には、リフトが設置されていた。1Fの厨房から料理が上がってくる仕組みだ。
席に座り、やおらメニューを眺めてみる。
それは手書きで書かれており、インパクト十分。
ページをめくると、その構成がこれまた大胆だった。
1ページに1品のみ!
というページ構成となっており、眺めるだけで楽しくなってしまう。
メニューをぱらぱらめくっていると、気になる料理はいくつもあったが、やっぱりここで、僕の指は止まった。
もちろん、焼餃子と水餃子だ。
他のメニューよりも、丁寧な説明が書かれており、店の自慢メニューであることがわかる。
まずは、焼餃子と、そして、酒類メニューから青島ビールを注文した。
待つこと10分程度。
焼餃子、登場!
…したものの、その形状にはちょっと驚いた。いわゆる普通の焼餃子とは、大きく異なる形状と皮だったからだ。
棒状の餃子は、他の店でもたまに見かけるが、ここまでこんがりと揚げ餃子風になっているのは珍しい。なんとも独特だ。
今回は、青島ビールと共演させてみた。
青島ビールは、小瓶(330ml )での提供で650円。
ちょっと高いなぁ…と思ったが、他の瓶ビールはなかったし、餃ビーの楽しみは捨てられない。
味もこれまた独特だった。
カリカリで弾力のある皮。肉と春雨とニラ。なんとなく春巻きのようなイメージさえ受ける、不思議な味だ。
しっかりと濃い味がついているので、何もつけなくても美味しいし、もちろんビールに合う。
ただ…。
個人的には、このビールが不満だった。
量が少なくて値段が高いのはまだ我慢するとしても、ちょっとぬるかったのはいただけない。
これが中国式(?)なのかもしれないが、僕はキンキンに冷えたビールが好きなので、かなりのマイナスポイント。
入店タイミングが悪かったのかなぁ?
僕は、そんなことを思いながら餃ビーをしていると…。
水餃子もやってきた!
これまた異色の形状で、僕は、一見、小籠包ではないかと思った。
しかし、囓ってみると、それはやっぱり餃子だった。
具は焼餃子と同じように、「挽肉、春雨、ニラ」の構成だったが、肉汁も感じられ、ちょっと違った味わい。
皮のもちもち、プリプリ感が絶妙で、僕は、水餃子の方が気に入った。
焼餃子も水餃子もオリジナリティがあるので、この店は、他の料理もきっと独特なのだろう。
ただ、これ以上食べると、ビールを追加注文したくなる。
僕は、ビールが不満だったので、それを追加するのは抵抗があった。
あぁ、キンキンに冷えた、大人の義務教育ビール(633)で、この料理を味わいたかったなぁ…。
食べログによると、この店の看板料理は、餃子と担々麺らしい。
今度はランチタイムに訪れて、水餃子と担々麺のセットでも注文しようかと思う。
と思っても、やっぱり僕はビールを飲みたくなっちゃうだろうから、ちょっと悩ましいのだけれどw