航空業界の苦境が続いている。
日本航空は、2800億円を超える赤字を計上した昨年度に続き、2年連続の赤字になる見通しとのこと。
JALは、イメージカラーの赤にちなんで、航空ファンから《赤組》と呼ばれているが、このままだと、《赤組》ならぬ《赤字組》になってしまい、洒落にならない状況だ。
もちろん、JALのみならず、ANAも大打撃を受けているし、JTBやHISといった旅行会社大手も、軒並み大幅な損益を計上している。
それはそうだろう。
この2年間というもの、日本は、コロナ禍に翻弄されて、「旅行どころではない」状況にあったからだ。
僕は《赤組》人間であり、ほぼ毎年、JALで海外渡航をしていたが、今の状況では、海外旅行なんて夢のまた夢。
とにもかくにも、帰国後の待機期間が撤廃されない限り、気楽に海外へ行くことなどできない。
1日も早く、気楽に海外旅行ができる日が復活することを願いながら、僕は、悶々とした日々を送っている。
そんな僕の心の隙間を埋めてくれたのは、定期購読中の「エアライン」だった。
毎号、さまざまな航空写真を掲載し、《バーチャルトリップ》を楽しませてくれる雑誌だ。
最新号は、「創立70周年、1951-2021 JAL」の大特集。
流石は、「エアライン」。
題字、特集記事名、表紙写真の機体(赤色閃光灯)に至るまで、赤にこだわっているのが素晴らしい。
「赤組」ファンなら、この表紙だけで痺れてしまう筈。
もちろん、その内容も文句なし。
目次を見るだけで心が躍ってしまう。
1951年登場のDC-4から、最新鋭のAIRBUS A750、BOEING 787に至るまで、JAL歴代フリート(機体)全機種総解説は、航空ファンにはたまらない内容になっているし…。
70年間の歴史を綴った「JALのサービスとデザイン史」もいい。
キャビン&シート、機内食、機内誌、パンフレットやJALグッズに至るまで、さまざまなモノやサービスなどの変遷が紹介されているが、とりわけ…。
歴代CAのユニフォーム変遷が目を惹く。CAマニア(?)なら、これだけでも、入手する価値があるかもしれない。
「エアライン」は、電子版も発行されているが、写真の美しさを堪能するには、紙の雑誌の方の方がいい。
とびきり上質な紙を使っているため、手に取るだけで感動が伝わってくる。
こういった総力特集号は品切れになる可能性が高いので、航空ファン、特に《赤組》ファンには、早めのゲットがお薦めだ。