数々のドラマを残して、今年の箱根駅伝が終わった。
戦前の予想では、「三強」の争いだろうと言われていた。
今季の大学三大駅伝で2冠を制していた國學院大学に、駒沢大学、青山学院大学を加えた3校が競い合うレースになると思われていたのだ。
しかし。
箱根駅伝はそんな単純な筋書きでは決まらない。
往路では、中大1区の吉居駿恭選手が、兄の足跡を辿るかのような爆走で区間賞を獲得。
その後も中大の快走は続いた。
3区の本間颯選手の区間賞を含めて、なんと、5区に入るまで1位をキープ。
中大は、僕の母校でもあるから、俄然応援にも熱が入る。
これは、中大24年ぶりの往路優勝もあり得るぞ!と思いながら、固唾を吞んで観戦していたが…。
その夢は叶わなかった。
箱根駅伝と言えば、やっぱり「山登り」と「山下り」がクライマックス。
これは、他の2大駅伝にはない、箱根駅伝特有の大きな特色と言える。
今大会では、その2区間で区間新を叩き出した青山学院大学が、最終的には総合タイムも大会新記録でフィニッシュ。
いやはや、やっぱり青山学院大学は強かった。圧巻だ。
駒沢大学も意地を見せた。
往路では4区と出遅れ、青学とは4分以上も差があった。
しかし、この7区が終わると、1分40秒差にまで詰めて2位に浮上。最後まで青学に食らいつき、結果2位に敗れたものの復路優勝。
しかも復路新記録のおまけつきで、意地を見せたのだ。いやはや凄すぎる。
三強のもう一角で、優勝候補とも言われた國學院大学は、往路6位と大幅に出遅れ。上位進出は絶望的のようにも思えた。
しかし、復路7区以降は堅実な走りを見せ、ひたひたと上昇。最終的には3位に滑り込んだ。
途中、さまざまな展開のアヤはあったものの、終わってみれば、結局この3校で決まってしまうのだから、やっぱり「三強」だったということなのかもしれない。
往路でドラマを作った、中央大学は、箱根の山における青学の独走で優勝の夢こそ潰えたものの、復路6区、7区でも検討し、3位をキープ。
僕は、「このままなら、ベスト3に残れるかも!」という望みを抱いた。
ところが…。
8区の佐藤大介選手が絶不調で、区間最下位に沈むと、一気に暗転。
6位に落ちただけでなく、シード権落ちの可能性まで出てくるほど、後続に迫られた。
これを見ていた時は、目の前が真っ暗になったことを思い出す。
しかし、苦しいながらも襷を繋いでくれたことに感謝。
その後、9区、10区の選手が意地を見せ、最終的には5位でフィニッシュしたからだ。
いやぁ、良かった。本当に嬉しかった。
その後、シード権を巡るドラマも凄まじく、目が離せない戦いが続いていく。
やっぱり箱根駅伝は最高だ。最高すぎる。
毎年、そのドラマが凄いので、しばらくは箱根ロスになってしまうんだよなぁ…。