「餃子ショップ@国府津」の焼餃子が、とても美味しかったので、僕は、おかわりしたい気持ちでいっぱいだった。
が、何とか我慢して、店を出た。
この日は十分時間があったので、長年宿題としていた、「あの」小田原の店にも行こうと決めていたからだ。
国府津から小田原までは、たった2駅6分。ならば行くしかないではないか。
その店は、小田原駅を出て、数分。駅前の賑わう立地に存在していた。
氷花餃子。
店名となっている、看板メニューの「氷花餃子」は、これまで、数々の餃子本やメディアにとりあげられてきた逸品。
僕は、いつかこの餃子を食べに行かなければ…と思いつつ、小田原という立地が、その決心を鈍らせていた。
しかし、頻繁に訪れていた山北から小田原までは、実はそんなに遠くないということに、ようやく最近気がついて(汗)、峠走後に行こうと思ったのだ。
ということで、国府津「餃子ショップ」経由で、僕は、やおら、小田原に向かった。
氷花餃子とは、いったいどういう餃子なのか。
店の入口に、その案内文が掲示されていたので、ご紹介させていただこうと思ったのだけれど…。
額の上に、宴会案内チラシがベタっと貼られていて、読めないw
いったいどういうセンスなんだこれは。もったいないなぁ…。
ただ、店舗のWebサイトに、同様の文面が掲載されていたので、それを引用させていただこう。
清乾隆年間、宮廷料理人が作り出す精巧、細作な絶品、その割烹密伝の技術を現代に再現させたもの。まるで芸術のようなこの作品は宮廷点心の至極となり、乾隆五十年、「満漢全席」の逸品に配列された。
「雪の…」のくだりがなく、若干看板と違う気がするけれど、なんだか、芸術的で凄そうな餃子だということがわかる。
いざ、入店!
祝日の上に、ランチタイムを少し外していたこともあり、店内は空いていた。
店内は、広々としてゆったり。
僕は、雑然さ満載の「餃子ショップ」から流れてきたので、ちょっと高級感さえ感じた。
ただ、メニューの価格は庶民的。
看板メニューの氷花餃子は、6個550円。
その他の餃子類も手頃な価格だったし、一品料理なども、それほど高くなかった。
僕は、もちろん氷花餃子を注文。
そして、餃子が出てくるまでの繋ぎとして…。
ビールと、胡瓜の和え物を頼んだ。
胡瓜は結構ボリュームがあったが、餃子が出てくるまではかなり時間がかかったので、ちょうど良かった。
待っている間、店内を見渡すと、ガラス越しに厨房が見えた。
席が厨房に近ければ、餃子づくりの情景をライブ観戦することができたのだけれど、今回は遠かったし、厨房前の席も埋まっていたので、断念*1。
ビールと胡瓜で時間を繋ぎながら、15分ぐらい経った頃…。
氷花餃子、来たーーーーっ!
そのビジュアルについては、これまで、さまざまなメディアで見てきたし、メニューでも確認していたが、実際、目の当たりにしてみると、想像以上だった。
何より、羽根が凄い、凄すぎる。
iPhone SEとの比較。
餃子単体の大きさはそれほどでもないのだけれど、羽根の大きさが凄まじい。
氷花餃子の「氷花」とは、「氷の花」。
そう、雪の結晶をイメージしているのだけれど、まさに、その名にふさわしい羽根だと思った。
羽根の色がもう少し白っぽいと完璧*2なのだけれど、これでも十分インパクトがある。
そして、この餃子の凄さは、ビジュアルだけではなかった。
うぉーっ。うまい!うますぎる!!
パリパリの羽根、もちもちの皮、そして、肉汁たっぷりジューシーな具。
まさに三位一体、感動の味が、僕の口の中に溢れてきた。
正直に書くと、僕はこれまで「餃子の羽根」にそれほど大きなこだわりをもっていなかった。
「羽根つき餃子」と呼ばれるものは、これまで数多くの店で食べてきた。
もちろん、そのビジュアルに驚いたり、楽しませてはもらったが、あくまでそれは、餃子本体の引き立て役、という認識だった。
「羽根がついていれば、綺麗で楽しいけれど、あくまで主役は餃子本体。別になくても構わない」というスタンスだったのだ。
しかし。
この店の結晶羽根は、違う。羽根そのものが、主役の一翼であり、その存在感も、ボリュームも、餃子本体に負けてない。
パリパリ、サクサクの羽根と一緒に餃子を囓ると、ジューシーな肉汁が溢れ出す。その皮は甘く、もちもちしていて、これまたたまらない。
いやはや凄い、これは本当に凄い餃子だ。
この日は2軒目ということもあったし、かなりボリュームがあったので、氷花餃子しか食べることができなかったけれど、メニューにあった他の餃子も気になる。
ここは必ず再訪しよう、今度はもっとお腹を空かせて来よう。
僕はそう決心した。