御徒町駅北口から、徒歩1分。
ちょっと脇道に入ったところにあるが、いつも賑わっている人気店だ。
「手のし餃子 湯麺」の派手な赤い看板が目印の「珍満」。
昭和25年創業の老舗。昭和の香りのする店で、僕は、学生時代から贔屓にしている。
看板メニューは、手のしの焼餃子。
「当店の餃子は、皮・手のし、野菜たっぷりの健康餃子です。カウンターの向こう、見える所で造っています。」との張り紙。餃子に対する自信が感じられる。
もちろん、この日も、餃子目的に訪れた。
店内の雰囲気は、昭和風。
張り紙での案内通り、餃子は、カウンターの内側で手包みしていた。
メニューも、かなり年期が入っている。
僕は、これまでこの店にはひとりで訪れることが多く、餃子とビールだけを注文することがもっぱらだった。
だから、メニューはほとんど見たことがなかったのだけれど、この日はラン仲間とともに訪問したため、メニューを見ながら料理選びをするのも、楽しかった。
僕らは、皆20km超走っていて、ちょっと疲れていた。
ということで…。
まずはビールで乾杯。
いやはや、このビールが旨かったことといったら!
メイン料理が出てくるまでの間、スピードメニューのメンマで場を繋ぐ。
お通しじゃないか?と思うぐらいの小品だけれど、意外にこれが侮れず、ビールによく合った。
そして。
焼餃子来たーっ!
この日の僕らは、ちょっとハードな練習を行っていたので、かなり疲れていたし、昼からほとんど食べておらず、お腹も空いていた。
だから、本当に待望の餃子だったのだ。
具は、野菜中心。
ざくざくのキャベツとがっつりニンニク。そして、それを包み込む皮が美味しい。流石、「手のし」を売り物にするだけのことはある。
優しくて、でも力強い味わいが、ラン疲れに効く餃子だ。
味付けは薄めなので、オーソドックスに、酢醤油につけて食べるのがオススメ。
餃子以外にも、いくつか注文。
豚肉の生姜焼き。
ピリ辛なす炒め。
どちらも、味付けが濃くて、普通に美味しい。
焼きそば。
太麺で、コシがほとんどなくて、柔らかい。
いわゆる普通の焼きそばとは全く異なるモノなので、好みはちょっと分かれるような気がする。
ただ、それが独特な味わいを醸し出していて、僕は悪くないと思う。
一通り食べたあと…。
焼餃子を追加!
最初に出てきた餃子とは、うってかわって、こんがりと強く焼かれて出てきた。一部はちょっと焦げ気味で、かなりムラがある。
ただ、僕は、しっかりと焼かれている餃子が好きだし、これはこれで美味しかった。
締めは、チャーハン。
ビジュアルは、シンプルの極地で、具材的な華やかさはない。しかし、味付けはしっかりしており、しっとり感とパラパラ感のバランスもいい。
美味しい手のしの野菜餃子と、オーソドックスな中華料理群で、僕らは、ランで失ったスタミナと糖質を十分に補給。
華やかさはないが、堅実な昭和の老舗は、この日も健在だった。